| 予想を上回る「北極海の氷の減少」
海洋研究開発機構と宇宙航空研究開発機構は、16日、衛星から観測した北極海の海氷面積が史上最小となったと発表した。
海洋機構によると、15日現在の海氷面積は530万平方`で、ここ5年ほどの間でもっとも海氷が残っていた3年前の同時期に比べると、およそ3分の2程に減少しており、減少した海氷面積は日本列島4個分にあたるというから凄い。
北極海の海氷は例年9月中旬まで減り続けるため、最小面積は大幅に更新される見込みだという。異常高温が世界の各地で続いているが、両極地方もその影響は避けられず、厚さ数メートルに達する海氷が次々と解けているようだ。
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海氷の減少で絶滅が危惧される
ホッキョクグマ
(2002年の北極探索、北緯80度
付近で撮影)
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今年のように、異常高温の影響で融解が早期に進むと、日射を直接吸収して、北極海の海水の加熱が加速する。その結果、融解がさらに進み海水をさらに加熱する。この悪循環によっていったん解氷が進むと、加速度的に海表面積は減少していくことになる。
問題は、今回観測された海氷の減少状況は、この春に発表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の予測よりも、30年以上も進行が早いことである。事実、海洋機構は「IPCCの予測は北極海で起きている今の現象を説明し切れていない」と指摘している。
そのIPCCの温暖化予測を見ると、100年後の平均気温の上昇予測を6・4度と推測している。しかし、年の初めに発表したばかりの最新予測が30年以上も狂いが出てきていることを考えると、100年先どころか、数年先には5〜6度の上昇が起きても決しておかしくなさそうだ。
事実、それを裏づけるように、ヨーロッパ各地では、4月の平均気温が平年に比べて4度(フランス)〜13度(イタリア)も高く、7月に入ると、南ヨーロッパの各地では既に45〜47度の灼熱状態が発生している。また米国西部でも、記録的な熱波が各地で最高気温を更新しており、ラスベガスで47度、カリフォルニア州ベイカー(Baker)ではなんと52度を観測している。我が国の40.9度など比較にならないほどだ。
とかく人間は、物事の進捗具合を直線思考で考えがちである。それは学者においても同じ傾向があるように思われる。だからこそ、今回のように、予測から1年もたたないうちに進行速度がまったく狂ってしまう状況が起きているのではないだろうか。
電気工学などの分野で用いられる用語に「サージ現象」と呼ばれる現象がある。それは、ある種の物理現象が特定の臨界点を超えて起こり始めると、直線的進行から放物線的進行へと変化し、破壊的スピードで進行する現象を言う。
つまり、いったん海氷が溶け出すと、先述したように、海水の過熱と融解現象が互いに加速しあって、解氷現象が放物線状に進むことになるわけである。その結果、直線思考では50年先に起こると思われる現象も、サージ現象を前提に考えれば、わすか数年先に起きてもおかしくなくなってくるのだ。
今回の海洋機構の発表は、ジュセリーノが予言している二つの予言、「2010年、アフリカの数カ国で気温が58度に上昇し、深刻な水不足が発生する」、「2015年11月に地球の平均気温が59度まで達し、多くの死者が出て世界中にパニックが起きる」が決して空言(そらごと)でないこと裏づけているように思われる。
ペルーの大地震
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8月17日、ペルーをマグニチュード8.0の大地震が襲った。震源地は首都リマ(Lima)の南西150キロ、震源地の深さは30.2キロ。死者は少なくとも500人以上、負傷者は1600人に上っており、ペルー政府は同日、非常事態を宣言した。 消防当局者によると、被害が最も大きいのは、イカ(Ica)、ピスコ(Pisco)、チンチャ(Chincha)などペルー南部沿岸地域の町で、捜索が進むにつれ被害者の数は増加するとしている。同地域では、ここ数十年で最大規模の今回の地震によって、建物や高速道路、電線などに壊滅的な被害が出ているという。
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私のホームページをご覧いただいている読者なら、既にお気づきのことと思うが、最大の被害地イカ(Ica)は、あのカブレラストーンが保管されているカブレラ博物館がある場所だ。地震のニュースを聞いて真っ先に脳裏に浮かんだのはカブレラストーンの安否だった。
早速リマに住むエウヘニア・カブレラに連絡を取ったところ、思った通り、イカの震災状況はひどく、「展示された大小の石は皆床に落下しているようです」と大変心配していた。博物館には数千個の石が展示されているが、その中には15センチほどの小さなものから1メートルを越す巨大な石まで大小さまざまである。恐らく、部屋の中は足の踏み込む場もないほどの状況だと思われる。
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エウヘニア・カブレラと私
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所狭しと棚に並ぶ
カブレラストーン
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カブレレストーン
(転写厳禁)
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『人類史をくつがえす奇跡の石』(徳間書店刊)の「あとがき」にも書いておいたように、展示されているカブレラストーンのすべてが本物ではない。中には贋物(にせもの)が混在しており、私の見たところでは、数の比率では本物の方が少ないように思われる。
本物と贋作とを区別する一つの方法に、落としてみて、割れるか割れないかを試してみる方法がある。しかし、これには一つ大きな問題があって、贋物は川から拾ってきた硬い安山岩をそのまま利用して作られているので割れないが、本物は線刻する際に表面を柔らかくする必要があって、特殊な加工を加えたと思われる理由から、少しの衝撃でも割れてしまうことが多い。だから、この方法は実際には試してみることができずにいたのだ。
今回の地震で、展示された石の多くが棚から落下しているとなると、石の真偽を判定する上でまたとないチャンスかもしれない。しかし一方で、本物の石が皆割れてしまっていては元も子もなくなってしまう。痛し痒
(かゆ)しと言ったところだ。何しろカブレラストーンは地球と人類の歴史を覆(くつがえ)す可能性を秘めた、宝物のような石だけに、気になるところである。
近くならすぐにでも飛んで行って被害の状況を確かめたいところだが、そこは地球の反対側、それに、現地の混乱が相当ひどいようなので、軽率に動くわけには行かない。しばらくは、エウヘニアからの続報を待つイライラした日が続きそうである。
垣間見た「近未来の世界の姿」
いま一つ、今回の地震で気になったことがある。大きな被害を受けたイカやピスコでは、治安の悪化が大きな問題となっていることである。商店からの略奪や倒壊した家屋からの空き巣、救援物資の略奪などが続発しているからだ。被災者の一人は「皆が眠りにつく夜明け時を狙うやつがいるから、眠ることができない」と、語っている。イカやピスコで被災者が恐れているのは余震だけではないのだ。
我が国の被災地からは想像もできないこうした被災後の治安の悪化を見ると、これから先、地震発生のテンポが速まり、さらに巨大化してきた時、我が国でも同じような状況が発生しないとは言い切れない。ましてや、「経済的な破綻」や「食糧危機」などが起きた後の混乱状態で、巨大な自然災害が発生したことを想像すると、「略奪におびえた眠れぬ夜」を他人事などとは、言っておれなくなってくる。
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焚き火を囲んで野宿する被災者
(asahi.comより転載) |
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停電で真っ暗な市内をパトロールする兵士
(asahi.comより転載) |
余震を恐れて屋外で暮らす被災者が、自ら自警団を作らねば夜も眠れぬようになったら、悲惨である。停電で暗闇に包まれた夜半、辻ごとに焚(た)かれた野宿の炎で暖をとる映像を見ていると、
近い未来に世界が遭遇する地獄絵の一場面を垣間見ているようで戦慄を覚える。
恵まれた環境で、ノホホンと暮らす日本人は、ペルーの被災地から送られてくる悲惨な映像をしっかり目に焼き付けておくことだ。いつでも自衛隊やボランティアが駆けつけてくれたり、救援物資がすぐに届けられたり、行政がこぎれいな借り上げ社宅を用意してくれるとは限らないことを、肝に銘じておきたいものだ。
被災地の速やかな復旧と被災者の心身の回復を願って筆を置く。
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