「1999年の7月、空から魔の大王が降ってくる」という「ノストルダムスの予言」が多くの人々を不安におとしいれたのは今から10年ほど前であった。結局、特段のカタスロフィーも戦争も起きず、人類は無事新たな世紀、21世紀を迎えることが出来たわけであるが、その後、その種の予言に対して醒めた見方が広がり、予言の話題は人の口に乗らなくなっていった。
しかし、マヤの終末予言の2012年を前にして、次々と起きる陰惨な殺戮や悲惨な戦争、巨大な自然災害は人々の心を不安と恐怖におとしいれ、自分たちの近未来には、いかなる状況が待ち受けているのかを知りたいという気持ちが、今再び静かに予言ブームを引き起こそうとしている。
そんな折り、昨年末にテレビ朝日でブラジル人のジュセリーノ・ルース氏の予言が紹介され、人々の注目を浴びた。実は、私もまた彼の予言に関心を寄せた一人であった。というのは、ジュセリーノ氏には、他の予言者や霊能者・チャネラーたちとは何か違うものを感じたからである。
関心を引いた理由はそれだけではない、彼の予言は巷(ちまた)に伝えられているあやふやな予言と違って、事故やカタスロフィーが発生する年月日が明確に示されており、また予言を授けられた日付とその内容が公証人役場や公的な郵便局に登録されているために、後日、第三者が彼の予言の真偽を確かめることが出来るといった点も、私が
特別に興味を持った理由であった。
次々と的中する「ジュセリーノの予言」
どうやら、ジュセリーノは未来の出来事を「予知夢」という形で、見せられているようだ。睡眠中に見た夢は朝起きた時点で鮮明に覚えているので、その内容を忠実に書き留め、夢に出てきた当事者や関係者に知らせているようである。
夢の対象や内容が個人的な場合は本人にだけしか知らせないが、国家元首や社会的に地位の高い著名人であったり、社会的に影響が大きい場合は本人はもとより、その国の新聞社などのマスコミにも伝えことにしているようだ。
ジュセリーノが他の予言者と違う点は、見せられた予知夢のすべてを彼が取捨選択せず本人に直接伝えることと、また、先述したように、当事者への伝達の事実を公証人役場に登録したり、公的郵便局から発信証明を取ったりしている点である。また、時には内容証明付きの手紙やメールで発信することもあるようである。
そのために毎日3〜4時間が費やされ、発送経費も時には多額になることもあるらしいが、それらの費用は、教師としての少ない収入から生活を切りつめて捻出
(ねんしゅつ)しているのだという。
予言のもととなる「予知夢」を何歳の頃から見るようになったのかという問いに、「9才の頃、1969年からです」と答えている。夢は日に3件の時もあれば9件の時もあり、件数はその日によってバラバラだという。「夢は自然に出てきて、気づかないうちに見ているのです。決して私が選ぶわけではありません」とも述べている。
予知夢に「世界的な災害や事件」が増えてきたのは、19才の時、彼が聖人と呼ぶフランシスコ・シャビエルというブラジルの名高い霊能力者に会ってからだという。シャビエル氏はノーベル平和賞に二回もノミネートされた霊能力者であるとと同時に慈善事業家でもあった。
こうして次々と伝えられる予言は、既に8万件を越えており、その件数は膨大なものとなっている。それでは先ず、ジュセリーノ予言の中から、これまでに的中した世界的な大事件や巨大災害をピックアップして見てみることにする。
ダイアナ妃暗殺
ダイアナ妃に宛てた1997年3月4日付けの警告書
「事故を引き起こす悪意のたくらみがあなたに仕掛けられることを、私は天からの合図で知らされました。あなたの命がとても危険にさらされていると、7人の天使が私に語りました。その事故であなたは命を失うかもしれません。しかし、専門家たちはこれを不運な事故だと語るでしょう。けれども彼らは間違っています。殺人者はあなたの近くにいます・・・・・・これは2000年が来るまでに起きるでしょう」
この警告書は、イギリスを代表する「タイムズ」や「デイリ―・テレグラフ」、「ガーディアン」の三大新聞にも送られているが、報道はされなかったようだ。事件は警告から5年後の1997年8月31日に発生。予言通り、不慮な事故(運転ミス)として処理されて
しまった。
この予言の凄(すご)さは、単に世界を揺るがす大事件の発生を予知しただけでなく、その事件の裏に隠された「陰謀の正体」までを明らかにしていることである。ダイアナ妃暗殺がエリザベス女王を中心としたイギリス皇室によって仕掛けられたものであることは、事故発生直後から多くの人々によって囁(ささや)かれてきたが、「殺人者はあなたの近くにいます」と
伝える予言が、それが単なる噂話(うわさばなし)でなかったことを裏付けている。
どうやら、皇室内のおぞましい秘密、外部には決して漏れてはならない秘密を知ったダイアナ妃は、口封じのために暗殺されたというのが、真相のようである。ただそれが
、英国皇室やその仲間たちにとってまさに「不都合な真実」であったがために、決して公の席で語られることのないまま今日に至っているのだ。
最近、ダイアナ妃の死に際して、決して涙を見せなかったエリザベス女王を美徳化した映画が上映されているが、それが、世論に押されて発足した真相究明委員会の結論が出る前に、世論操作を狙った「やらせ映画」であることは、見え見えである。
ところで、予言では、事故の発生次期が「2000年が来る前」とされており、正確な年月日は明記されていないが、この予告より2年前に
、当時のブラジル大統領エンリケ・カルドゾに宛てた手紙(公証役場印が捺印されている)の中では、「・・・1997年か98年にダイアナ妃を失う・・・・」という文言が残されているのだ。
続く