トカラ列島の皆既日食

 

 

 
 


宮城隆史氏撮影の皆既日食

 


いよいよ明日・22日は日本と中国の一部のエリアで、皆既日食が発生する。

日本では種子島の南端から奄美大島の北端までのゾーンで見ることができる。中でもトカラ列島と呼ばれる中之島や悪石島では、6分半にわたる長時間の皆既日食が観測できる。 そのため島々には、日本のみならず世界中から多くの観測者が集まってきており、大変なにぎわいになっているようである。

島の人口の2倍、3倍になるため、宿泊者の多くはテントでの寝泊まりになるが、問題は生活用水の確保で、特に今年は水不足が続いているため、本土から水を運び大型のタンクに貯蔵するのが大変なようである。

そうした費用がかかるため、船旅を入れて5泊から6泊の観測ツアー代金は、370,000円ほど。それでもほぼ満席状態で、抽選漏れの人は中国ツアーに切り替えている。当日はNHKテレビで 島と海上から同時中継するようなので、あの神秘的な暗闇に包まれる臨場感は味わえないが、無料で見えるわけだから贅沢は言わずに見て欲しいものである。

実は天体写真家の宮城君に誘われ、私も悪石島に渡って観測する予定で準備を進めていたのだが、札幌講演とのかねあいで諦めざるを得なくなり、抽選で当たった せっかくのツアー券を放棄するところとなってしまった。

私の分も含めて、宮城君が素晴らしい写真を撮ってきてくれるはずであるので、後日、HPで6分半にわたる皆既日食と、その前後の満ち欠けの状況をあますところなく、掲載 できるのではないかと期待しているところである。

なお、宮城君には私の大型望遠レンズを持参してもらったので、1200ミリの望遠レンズでとらえた動画の映像を、9月の講演会ではお見せできるのではないかと思っている。 参加者にはお楽しみにして頂きたい。

それにしても、皆既日食という現象はなんとも不思議な現象である。日食は太陽と地球との間に月が入るわけであるが、太陽の400分の1しかない月によって、なにゆえ太陽がまるまる見えなくなってしまうかというと、地球からの距離が月は太陽に比べて400分の1しかないからである。
 

皆既日食がもたらすもの

皆既日食はこうした自然のもたらす奇跡的な現象であるが、さて今回の皆既日食は、やがて地球が遭遇することになる アセンションとそれに伴って発生する大異変に向かって、一つのゲートを開くことになるようである。

占星術をやっている人の話をお聞きすると、7月22日を「真ん中の扉」として、7月6日が「前の扉」、8月6日が「後の扉」となり、この3つの扉が開くことによって「新生地球」の誕生に、大きく第一歩を踏み出すことになるのだという。

今回の皆既日食が日本と中国で観測されることを考えると、当然両国には大きな影響が現れるものと思われる。奇しくも、「前の扉」の開いた7月6日には、新疆ウィグル自治区で暴動が発生し数百人の死者が出ている。もしもこれが偶然でなければ、8月6日前後には、再び なんらかの事態が発生するのかもしれない。

日本では、皆既日食、つまり「真ん中の扉」が開く日の前日に衆議院が解散され、1ヶ月間に渡る行政の空白期間が始まる。最近の政治情勢を見ると、政権の混乱が本格化することは避けられそうもないが、 単なる政治問題だけでなく、本格的な社会不安へとつながるような気がしてならない。麻生さんも何もわざわざこの日を選んで解散しなくても良いのにと思うが、これは日本の抱えた大きな試練の為のカルマかもしれない。

 

 

 
 


中国シルクロードの皆既日食(宮城隆史氏撮影)

 



環境異変や宇宙関連の最新情報を提供しているサイトに、「アースチェンジメディア(Earthchange Media)」と言うのがあるが、このサイトでは、経験的に日食とマグニチュード6を越える地震や火山噴火とが連動していると述べている。

調べてみると、必ずしも全ての金環食や皆既日食の前後に大型の地震や噴火が起きているというわけではないようだが、下段に記した事例を見てみると、その前後1年以内に大型の地震や噴火が 発生していることは確かなようである。

取り立てて大騒ぎする必要はないが、一応頭の中に入れておかれた方がよいかもしれない。私は、 こうした自然災害は今回より、来年イースター島周辺で発生する日食の前後の方が確率が高いのではないかと思っている。

そうした自然災害より、今回の皆既日食で私が心配しているのは、9月の半ば頃から始まるのではないかと思われる、世界的な経済と政治の混乱である。それを裏づけるように、ある予言者は9月の16日前後に「鳥肌が立つような事態」が発生すると、伝えてきている。

最近の未来予知は変動が大きいようなので確かなことは分からないが、今の世界情勢を眺めると、秋口に入ったら、経済的、社会的混乱はいつ起きてもおかしくないだけに、予言のような事態が発生する可能性は小さくはなさそうである。

一つ注目しておいて欲しいのは、オーストリアのある有名銀行である。この銀行はオーストリアの最大手の銀行であるが、ルーマニアやハンガリー、ポーランドといった東ヨーロッパ諸国に対する融資が2006年から2009年にかけて倍増し、同行の貸し出し金額の70%を占めるに至っている。

その結果、東ヨーロッパ諸国の経済破綻によって返済が滞りはじめており、現在、資金繰りが非常に厳しい状況にあるようである。なにゆえオーストリアの一銀行の破綻に注目する必要があるのかというと、 1930年代に世界経済全体がアメリカの大恐慌の影響を受けておかしくなり始めたわけであるが、アメリカの株価の大暴落から1年半後の1931年5月にオーストリアのナンバーワン銀行が倒産し、そこからヨーロッパの大恐慌が始まっているからである。

それまでは、単なる経済不況と考えていたヨーロッパ諸国であったが、このオーストリアのトップ銀行の倒産がきっかけとなって、ドイツやイギリスの銀行が次々と倒産し始め、信用不安がヨーロッパ全体に一気に広がり、 結果、金利が上昇し、大恐慌へと進んでいったのである。

歴史は繰り返すという。 アメリカで株価の暴落が発生した昨年秋から奇しくも1年〜1年半後に、もしも78年前と同様、オーストリアの大手銀行が倒産するような事態が発生したときには、再びその火の粉はドイツやイギリスへと飛び火し、 間もなく始まるアメリカの株価暴落を世界的な大恐慌へと導くことになるかもしれないのだ。

 

日食と自然災害の同時性の事例

2001年12月14日:金環日食

2001年1月25日、インド、グジャラート県でマグニチュード7.6の地震が発生。歴史上インドを直撃した最大規模の地震の一つ。死亡者19727名、怪我16万6000名、そして60万名が家を失う。地震で34万8000件の家屋が倒壊し、地震後の被害は84万4000件におよんだ。

2003年11月23日:皆既日食

2003年11月17日
アリューシャン列島でマグニチュード7.8の地震が発生。津波警報が発令される。

2004年12月26日(このケースは13ヶ月後になる)
インドネシアスマトラ島で巨大地震。230.000名の死者が発生。

2007年3月19日:部分日食

2007年3月3日
インドネシア、スマトラ島の東部沿岸を強い地震が襲う。スマトラの西部では70名が死亡、46名が重傷。倒壊家屋43000。

2007年9月11日:部分日食


2007年8月15日
マグニチュード8.0の巨大な地震がペルーを襲う。死亡514名、重軽傷1090名、家の喪失40035家族。このほかに30542家族が深刻な影響を受ける。

2007年9月12日
M8.5の地震がインドネシアのスマトラ島を襲う。22名が死亡。

2009年1月26日:金環日食

2008年12月7日、カリブ海、モンテサラット島の火山が噴火。溶岩、火山灰、噴煙を巻き上げる。クリスマスイブには噴煙は3048メートルまで上がる。

 

 

追記

7月15日にニュージーランドでM7.8の今年最大の地震が発生し、ニュージーランドが30cmオース トラリアに近づいたと言う情報が入ってきた。