長雨と日照不足

7月から8月の上旬にかけ今年は全国的に長雨と日照不足が続いた。北陸から東北、北海道に及ぶ日本海側が特にひどく、史上1、2番目の天候不順であった。

8月の中旬から回復し、晴れの日が続くようになったので一安心といったところだが、農家にとってはそんなに簡単に悩みがなくなるわけではないのだ。稲をはじめ野菜や果物にとって、 高温と太陽光の照射が不可欠の時期は限られているからである。

ブドウや梨、桃といった果物類はもぎ取る直前の10日から2週間ほどの間にさんさんと照りつける太陽光を浴びないと甘味が出ない。ジャガイモ などの球根類も掘り出すまでに長雨が続いてしまうと、腐ってしまう。その後にいくら天気が続いても意味がないのである。

8月上旬の野菜の値段は、トマト、キャベツ、キュウリなどは例年の1・5倍、タマネギは2倍、ジャガイモに至っては2・5倍に高騰していた。その後の天気回復で少し値下げが進んでいるようだが、それでも台所を預かる主婦にとっては頭の痛い日々が続いている。
 

 

    

 
 

カボチャの花
甲州名物に「ほうとう」という鍋料理がある。私が客人に振る舞える唯一の料理である
この「ほうとう鍋」には、カボチャが欠かせない。今年のカボチャの甘味はどうだろうか?心配である。

 


特に被害がひどいのが、北海道東部地区である。蓼科高原の欄でも書いたように、 この地域の野菜やトウモロコシなどが壊滅状態である。 惨状を伝えるテレビの中で、ある農家の方が土の中で腐ってしまったジャガイモを掘り出しながら、「こんなことは農業をやって40年以上になるが、初めてだ !」と 語っていた。

そのあと、ふと「これは祟(たた)りではないかと思う!」と漏らした一言が印象的であった。どうやらそれは、大切に育てた野菜や果物、それらのうち、スーパーやコンビニが定めた形や大きさからはずれたものは、規格外ということで出荷できないため 、捨てるしかなかったことに対する反省の気持ちを吐露しているようであった。

多くの農家の方々は、そうした行為に長い間心を痛めてきていたに違いない。だからこそ、傲慢(ごうまん)な人間に対する「天の神の祟りだ!」と思ったの ではなかろうか。まるでこうした農家の方の怒りや戸惑いを感じたかのように、いまスーパー の店頭には、折れ曲がったキュウリや従来のキャベツの半分ほどしかない、規格外の野菜が並び始めている。

私など、台所に立つことがめったにない男性にとってはよく分からないことであるが、折れ曲がったキュウリや小型のキャベツが「なぜ不都合なの?」と、思うことがある。キュウリが曲がっていたら途中で切って使えばいいし、小さかったら2個使えばよいだけのことではないのだろうか。

日本中の主婦がわがままを言わなくなれば、値段は安くなるし、農薬の量も減るはずだ。いずれにしろ、これから本格的な食糧不足がやって来る 可能性が大きいだけに、利便性や使い勝手など言っておれなくなることを、肝に銘じておくべきである。

 



 


ノスリ @
 

A

トビ

 



 


アオサギ @
 

A

B

 


 ダイサギ or ダイチュウサギ
クチバシが黒い
 

チュウサギ @
クチバシが黄色い

A

 



 


ツユクサ
 

メマツヨイグサ

 

 



 



 
   

 



 


イチモンジセセリ