コハクチョウになりたい!


昨夜半、大阪講演を終え帰宅した。以下は先週一時の時間を縫って訪ねた後で書き上げた、蓼科高原の記事と写真である。地震災害の厳しい現実を日々目にしておられる方に、少しでも心を癒される糧になってもらえればと思い、掲載させて頂いた。

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3月も既にお彼岸、八ヶ岳山麓も大分暖かくなっては来たものの、突然雪になったりなどして寒暖を繰り返す毎日が続いている。連日の原稿書きで少々頭の回転が鈍くなってきたので、気分転換に雪山の風景でも見ようと、信州松本方面に出かけてみた。

長野県・安曇野(あずみの)を流れる犀川(さいかわ)の河原の一角に、毎年ハクチョウが越冬にやって来る場所がある。3年ほど前にそこを訪ねたときは2月だったこともあって、降り積もった雪が解けずに白銀の世界が広がっていたが、今回は雪はなく、大変穏やかでハクチョウやカモたちがのんびりくつろいでいた。

 

 

 
 


優雅に飛ぶコハクチョウの姿はいつ見ても美しい

 

 

愛くるしい目をしたカルガモや、北アルプスを背景に飛ぶコハクチョウの優雅な姿を眺めていると、何か人間であることが良いのか、悪いのか考えさせられてしまう。大災害の被災者を一人でも多く救おうと、命がけで救助活動をしておられる人々がいる一方で、アメリカやフランスはよその国に勝手に爆弾を打ち込み、何十人、何百人の命を奪っている。

何の権限があってそのようなことができるのだろうか。突き詰めれば、みな自国にとって都合がよいから、金になるからではないか。人道支援だとか、リビアの革命軍を支援するためだとか、それらがみな上辺の話に過ぎないことは明々白々である。

一皮むいたらおぞましい姿が見えてくるような人たちが、政治を動かしているのかと思うと、恐ろしくなってくる。読者は同じような嫌悪感を催すおぞましい話が 、いま海外で話題になっているのをご存じだろうか。話題の主は、ドイツの「シュピーゲル誌」に掲載された、アフガニスタンで、米軍兵士が殺害した民間人の遺体の脇で 、笑いながら記念撮影をしている写真である。

なんと、米兵が血まみれのアフガニスタン人の遺体の頭を持ち上げて、カメラに向かってポーズをとっている写真である。もうあきれて言葉が出ない。それは、昨年1月、米軍部隊がアフガニスタン南部のカンダハル付近をパトロール中、農夫の息子を理由もなく殺した後に、撮影されたものなのだ。

こうした行動を見ると、一米軍兵士というより、アメリカ軍なり白人系アメリカ人の一部には、自分たち白人以外、なかでも黄色人種や黒人など家畜同然に見ているのではないかと、疑いたくなってきてしまう。でなかったら、そのようなことが出来るはずがない。

そうした考えを持った人々に、災害時に列を作って配給を待ったり、暴動も略奪もせずに団結し、助け合って艱難を乗り越えようとすることなど、できるはずがない。だから、今回の災害の被災地の日本人の行動が彼らには信じられないのだ。

白人の精神レベルの方が上なら、やがてやってくる次なる災害時には、是非ともその手本を見せて欲しいものである。

 



 

白雪に覆われた北アルプス
は神々しいほどに美しい

  最も高い山は常念岳


諏訪湖
 

 

 



 


彼らの姿を見ていると、
今日本で起きていることが
まるで嘘のように見えてくる
 


カルガモたち
 

コハクチョウ

 

 



 



 


蓼科山系
 

八ヶ岳連峰

甲斐駒ヶ岳