台風一過奥蓼科を訪ねる

台風23号が深い爪痕を残して日本列島を縦断した。

ある予言者が、8月の始めに、今年の台風は23号が最大の被害をもたらすことになると語っていた。まさに預言通り、死者・行方不明者が90人を超し、平成で最悪の台風となった。

昨年は冷夏、今年は上陸した台風が10本と最多、それに異常な長雨。台風を挟んで、8月から10月にかけての雨量は、まるで東南アジアのモンスーン並みであった。かねてから言われていたように、いよいよ異常気象が誰の目にも明らかになってきたようだ。

そんなことを多くの人が実感し始めた矢先、こんどは新潟の中越地方で大型地震。震源がもう少し東にずれていたら、阪神大震災並の被害が発生していたところであった。それに新幹線が減速中でなかったら、、それだけでも数百人の死傷者が出たことは間違いない。

なにしろ、瞬間的な揺れの強さを表す最大加速度は、阪神大震災のほぼ倍に当たる1500ガルだというからすごい。こんな直下型地震が東京周辺の大都市で発生していたらと考えると、背筋が寒くなる。今や東京や横浜で暮らすのは命がけだ!

台風は野菜の高騰を招いているが、地震は株価の下落を誘っているようだ。国や企業の負担を見込んでいるのだろう。兜町が心配するまでもなく、国や地方団体は、また復旧のために厖大な費用を捻出しなければならない。

もはや、新しい道路や新幹線の建設など続けているときではなさそうだ。公共事業は全面的にストップして、災害用の備蓄を始めなければ、国も地方団体も、これから成り行かなくなってくることは明らかである。

小泉さんもいつまでも「郵政の見直し」などにこだわっている時ではない。これからは少子、年金対策の二本柱に加えて、異常気象対策が我が国にとって緊急かつ最大の取り組み課題であることを、一時も早く自覚してほしいものだ。

残念ながら、小泉さんに限らず我が国の政治家や官僚には、先見性に富んだ賢者はいそうもないようだ。総理、観劇も結構だが、ここは一つ現地に飛んで、頻発する自然災害の脅威をアッピールするぐらいのパフォーマンスを見せたらいかがか。

地方行政に至ってはさらにひどい。自家発電装置が動かなかったために肝心な緊急無線が利用出来なかったというから、驚きを通り越してあきれ返ってしまう。



カモシカと遭遇

台風一過の22日、奥蓼科の横谷渓谷を訪ねた。渋川温泉〜横谷渓谷〜麦草峠〜八千穂高原のルートだ。台風の中心が通過していたはずなのに、なぜか八ヶ岳・蓼科山麓一帯は被害がほとんどなく、幸運にも紅葉狩りを楽しむことが出来た。

雑木林に立ち入って、きれいに色づいたダテカンバを撮影中、友人がカモシカを見つけた。クマならぬカモシカとの遭遇である。

カモシカは標高1000メートルを超す森の中や、藪のある傾斜や岩場に棲むため、ニホンシカと違ってめったにその姿を見ることは出来ない。ただ、国の天然記念物として保護されているだけに、私たちの姿を見ても急に逃げてしまうようなことはない。

30〜40分ほどカモシカの動きに合わせて林の中を移動しているうちに、高台に上がって紅葉を背景にした「絵になる一瞬」が到来した。四枚目の写真はそんな幸運に恵まれたワンショットである。

それにしても、自然災害がますます脅威をふるってきつつある昨今、紅葉を楽しむなどという贅沢がいつまで許されるのだろうか。

 

 

okutateshina-koyo2-1.JPG (213319 バイト)

okutateshina-koyo2-2.JPG (56606 バイト)

okutateshina-koyo2-3.JPG (144907 バイト)

okutateshina-koyo2-4.JPG (131784 バイト)

       

 

 

okutateshina-koyo2-5.JPG (59652 バイト)

okutateshina-koyo2-6.JPG (79196 バイト)