地獄谷温泉

 

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いい湯だな〜! 極楽、極楽

 


 
 


雪降る中、顔を真っ赤にして露天風呂に浸かるお猿さんたち。
名前は「地獄谷温泉」だが猿たちにとっては「極楽天国の湯船」のようだ。〈クリックで拡大)

 


野生の猿が温泉に入ることで有名な長野県の「地獄谷の温泉」、一度訪ねてみようと思っていたが、せっかくなら雪の降る中で温泉に浸かった猿たちの姿を写真に撮ろうと、雪の降る日を待つことにした。幸い1月14日は1日降雪の予報が出ていたので、早朝6時過ぎに家を出て撮影に向か った。

温泉のある「地獄谷・野猿公苑」は長野市の北にあり、我が家から順調に走れば中央高速と関越道を使っておよそ2時間半の距離 である。しかし、この日は雪のため高速が速度制限規制で、3時間半ほどかかって到着。

近くの駐車場に車を置いて雪の舞う杉林の中を歩くことおよそ30分、猿専用の温泉の場に着くと既に多くの観光客が来ており、湯気の上がる露天風呂の周りを取り囲んで 、気持ちよさそうに湯に浸かる猿たちの姿を眺めながら写真に収めていた。

驚いたのは外国からの観光客の多いこと。日本人はせいぜい20%弱ほどだろうか。その外人観光客の大半を占めているのがオーストラリア人。真夏のオーストラリアから厳寒のこの地に来られるぐらいだから、よほど猿たちが温泉に浸かる姿が珍しく興味を惹かれたに違いない。

もともと猿たちが温泉に入るのは零下10℃を下回る、冬の地獄谷の厳しい寒さをしのぐために身につけた知恵のようである。地元の方がそんな姿を観光客に見てもらおうと餌付けをしたのがきっかけ だったようで、その後、エサを目当てに集まってきた猿たちがエサを待つ間にのんびり入浴するようになり、温泉に入るのが嫌いなサルも仲間とのコミュニケーションを求めて集まるようになってきたというわけである。

猿たちは人間のように体の汚れを落とし清潔にするといった目的をもって入浴するわけではないが、温泉に入り体が温まると気持ちいがいいのはサルたちも同じらしく、赤ら顔をさらに赤くしてうとうとと目を閉じ、居眠りをしているその姿は人間と何ら変わりはない。風呂の中で 親子や仲間同士で毛繕いや蚤取りをしあっている姿は、なんともほほえましい光景である。

私のように風邪に弱い人間は、こんなに寒いとサルたちは温泉から上がた後、湯冷め して風邪をひくことはないのだろうかと心配になる。しかしそれは無用の心配のようである。人間は、皮膚の汗腺から汗を出し、その気化熱で体温を調節しているため、湯上りに必要以上に熱を放出してしまうと、体温が急激に下がりすぎて湯冷めをしてしまう。しかし、猿のように全身を毛に覆われた動物は汗腺が少なく、汗をあまりかかないために、急激な体温変化は起こりにくいのだという。

そんな猿たちの入浴の様子を3時間ほどかけて撮影し帰宅しようとしたところ、高速道路が最寄りの長野中野インターから東京にかけて全線ストップという情報が飛び込んできた。高速がだめなら国道19号線と20号線を走って帰るしかない。

連休最終日だったので渋滞は覚悟したものの、実際に走ってみると長野市を抜けるまでのわずか30キロほどの距離を2時間ほどかかってしまい、この調子ではその日のうちに帰宅できるかどうか分からなくなってしまった。幸い抜け道を知っていたので何とか時間を短縮したものの 、それでも帰宅したのは11時過ぎ、およそ200キロを10時間かけての長旅となってしまった。

恐らく本道を走っていたら真夜中を過ぎていたに違いない。それにしても、これまでに経験したことのないほどの、なんとも凄い渋滞であった。これから先、異常気象がますます顕著になってくるだけに、こうした不足の事態に遭遇することが次第に多くなって来そうである。

今世界の各地で大雪や凍結による思わぬ大渋滞が次々と発生している、今回の撮影はそうした状況を実体験することになった貴重な旅であった。 そんな世界の変化など何も知らぬ猿たちが、雪降る温泉で気持ちよさそうに入浴している様子を掲載したので、読者もご自身、湯に浸かった気分でゆっくりとご覧になって頂きたい。

 

 

 



 


野猿公苑入り口から
温泉までの道中 @

 

A

B

C

 



 



 


この猿は温泉があまり
好きでないのか、温泉
から離れた場所で遊ん
でいた
 

湯に浸かって喉が
渇いたらしく、盛に
雪をついばんでいた


湯船で戯れる
兄弟の微笑ましい姿

幼子を胸に抱き、
お兄ちゃんが脇に寄
り添った親子の入浴

 



 


極楽、極楽、
天国を彷徨う
恍惚の一時
 

子猿を囲んで
幸せ満喫の
親子4匹

帰路交通渋滞で回り道をしたお陰で出会った景観 @

A

 

 

 

 


 

 





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