戻る 進む

 


ホーム
上へ
21年前を振り返って思い出すこと
21年前を振り返って想い出すこと A
医療崩壊が迫る米国とイギリス
トランプ支持者、連邦議会に侵入で大混乱
議事堂突入から一夜明けた米国
鵜呑みに出来ないマスコミ情報
中国ではマイナス下の中停電でエアコン使えず
トランプ大統領に対する弾劾訴追決議案可決
気になる20日の大統領就任式の行方
イギリスの漁業者と搬送会社に、EU離脱で問題が発生
バイデン新大統領の就任式無事終了
イランの「犬の保護活動」がピンチに
中国の鉱山事故2週間ぶりに11人が救出
始まったコロナワクチンを巡る争奪戦
コロナによる死者数が10万人を超えたイギリス
野党指導者ナワリヌイ氏逮捕で揺れるロシア
世界各国で衝突次々と発生
米国ではコロナ禍の中、冬の嵐襲来
今年も又広がるオーストラリアの森林火災
中国政府が行うジェノサイド(集団殺害)
不思議な動植物
コロナ禍の米国を襲う記録的な寒波と暴風雪
米国最南端の温暖な地・テキサス州で寒波と雪害の被害拡大
実体経済と乖離する株高の真相
PCR検査の実体とワクチン接種の真相
米国でコロナウイルスの「変異種患者」発生
サウジアラビア皇太子のジャマル・カショギ氏殺害指示明らかに
郷土から中国本土へ移住させられるウイグル族
沈没する船から猫を救助
1億人の貧者がいる中で、22兆円を国防費に投入
国際刑事裁判所がイスラエルのパレスチナに対する戦争犯罪で捜査を開始
天からの裁きが続く米国
中国による香港の選挙制度改革
欧州ではアストロゼネカ社のワクチン接種一時中止
米国でアジア系の人々に対する憎悪犯罪急増
九州の夜桜
米国と中国・ロシアの関係悪化が強まる
欧米と中ロの対立鮮明化
再び米国で銃乱射事件
罪深きブラジルのボルソナーロ大統領
北京で再び最悪の砂嵐

米国でアジア系の人々に対する憎悪犯罪急増

アトランタでアジア系米国人など
           8人の殺人事件発生


 
 

 
 


アジア系米国人6人と白人2人の殺害が発生したジョージア州アトランタの現場。

 
 

米国では以前から白人による有色人種系の人々を狙ったヘイトクライム(憎悪犯罪)的殺人事件が数多く発生しているが、これまではその対象となるのは黒人やユダヤ系米国人が多く、その後、イスラム系の人々が対象となって来ていた。

ところが、2,3年前から目立つようになってきているのがアジア系市民を狙ったヘイトクライムである。カリフォルニア州立大学の研究所の調査によると、米国の主要16都市では2020年に1717件のヘイトクライムが確認され、そのうち122件がアジア系市民に対するものであった。  

アジア系市民を狙ったヘイトクライムが急増したきっかけとなったのは、コロナ禍が世界に広まり始めた際にトランプ 前大統領が行った、中国人を念頭においたと思われる差別的発言であった。それをきっかけに新型コロナウイルスによるパンデミックはアジアのせいだと考える人々が増えてきており、失職した人などを中心に不満のはけ口がアジア系住民に向けられるようになって来ているのである。暴徒たちにとっては中国人も韓国人も日本人もみな一緒なのだ。

そのため、米国で暮らす多くのアジア系市民たちは、安全であるはずの自宅や勤務先でも、日々、怯(おび)えながら暮らしているケースが多くなって来ているようである。そんな中、16日には、南部ジョージア州のアトランタで21歳の男性がマッサージ業を営む3軒の店でアジア系米国人6人と白人2人を殺害する事件が発生。全米各地のアジア系コミュニティーでは大きな衝撃が広がっている。

今回の事件の被害者は韓国系米国人であったが、日本から米国にわたって活躍しておられたジャズピアニスト・海野雅威氏もニューヨークで暴行を受け、現在帰国して治療を続けておられるようである。海野氏はニューヨークの地下鉄のホームで8人の少年に呼び止められ、公園に避難したものの、そこで全身を殴られたり、体を地面に叩きつけられたりの激しい暴行を受けることになったようである。海野氏の話をお聞きしてショックだったのは、公園で暴行を受けている最中、周囲にいた人たちは誰も止めに入らなかったということであった。

こうした話をお聞きすると、血気に走る若者だけでなく一般の市民の中にも、コロナ禍を持ち込んだのはアジア系の人間だとする考えが定着していて、暴力行為を目の前で見ながらも見逃しているようである。コロナ禍が始まった際にトランプ前大統領が繰り返し行った「チャイナウイルス」発言が思い出される。どうやら、それが今米国人の中に異常な憎しみを増幅させていることは間違いなさそうである。

 
 

 
 


1月28日には、サンフランシスコで朝の散歩中であった84歳のタイ系男性が
道路を渡ってきた19歳の男に突然突き飛ばされ、脳出血で2日後に死亡。

 

 
 

 
 


アジア系議員団の代表のジェリー・チュウ氏は、
アジア系米国人に対する暴力事件が急増している要因について語っていた。

 
 

アジア系議員団の代表のジェリー・チュウ氏は「アジア系米国人に対する暴力は今に始まったことではないが、今回の新型コロナウイルスによるパンデミックによって増えていることは確かで ある。それはトランプ大統領がコロナ禍の中で外国人に対する差別的な発言をしたことであり、これからもこうした犯罪が増え続けるのではないかと恐れている」と語っていた。

私はこれまでに米国や中国、さらにはイギリスやイスラエルといった国々では、遠からずして、国家が破綻することになる可能性が大きいと言ってきた。 それは国家としてのカルマの刈り取りにより発生することになるのであるが、破綻に導くきっかけはそれぞれ異なっており、米国は国民の分裂によるヘイトクライム的 闘争となる可能性が大きいようである。

こうした国民間の対立は「白人対ユダヤ系」、「白人対黒人系」、「白人対イスラム系」、「白人対アジア系」と様々であるが、今回のコロナ禍の中で、昨年の3〜4月あたりから職を失い、家を失った人々がそのはけ口として向けられているヘイトクライムが、アジア系の人々に対する暴力事件の急増要因となっているのだ。

米国では今ワクチン接種が始まっており、夏場頃までには一通りの接種は終了することになりそうであるが、数日前あたりから変異ウイルスが次々と発生しており、コロナ禍が一気に終了するということは期待出来そうもなさそうである。

因(ちな)みに、2017年に発生したヘイトクライムはアフリカ系米国人を対象としたものが2013件、ユダヤ系米国人を対象としたものが938件であったことを考えると、これから先、アジア系米国人など他民族系の人々に対する暴力的行為は、 益々増え続けることになりそうである。

在米のアジア系の人々が無事一日一日をお暮しになられることを、心からお祈りしております。

 
 

 
 


ニューヨークでヘイトクライムの中止を訴える人々。
 

 

 
 

 
 


「アジア系米国人に対する事件が多発していることは、憂慮すべきだ事態である」
と、厳しい表情で語るバイデン大統領。

 

 

 

 

 

 




 

戻る 上へ 進む