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中国・浙江省では違法建築を口実に十字架の撤去が始まり出した。
キリスト教徒にとって十字架はシンボル、十字架のない教会などあり得ないことだ。

 
 

中国における社会動乱発生の危険度は日に日に大きくなってきている。 2年前の2013年11月10日付けの記事 「中国が抱えたもう一つの爆弾」で、次のように記しておいた。 

激動する中国の先行きを見通す中で見過ごせない問題は、ここ数年、中国全土に広がり始めている、「キリスト教」という宗教と「儒教」という伝統的思想の広がりである。 問題は教会が単なる祈りの場だけでなく、共産党幹部や政府への不満や怒りの発散の場となっていることである。 しばらくすれば必ずマスコミをにぎわすこととなるはずなので、しっかり頭に入れておいて頂きたい。

予想通り習近平政権にとって、1億人に達しようとしているキリスト教徒の広がりが、目の上のタンコブとなって来たようで、キリスト教に対する締め付けと教会つぶしが始まり出した。 その先陣を切っているのが特に信者の多い沿岸部の浙江省である。 

中央政府が教会の存在を快く思っていないことを知らしめるために行っているのが、教会からの十字架の撤去である。 これまで公に存在が認められてきていた政府公認の 教会でさえもその対象となって来ている。 屋根の上に立てられた十字架を取り外された教会では、庭の一角に新たな十字架を建てたところ、それさえもが撤去されている 。

 
 

 
 


教会の庭に建てられた十字架までが撤去されている。
(NHK・BS「国際報道2015」より)

 
 

このように当局による最近の取り壊しは執拗で、大規模になって来ており、撤去に対して抗議の声を上げ始めた教会には、警察車両25台と警官700人が動員されて強制撤去が行われ ている。 これまでに十字架の撤去が行われた教会の数は1200に達しており、そればかりか、教会側の弁護士など政府が危険と見なす人物や組織への圧力も強められている。

それまでして、なにゆえ政府は撤去を推し進めるのか? 共産党員数を上回る1億人に達する信者の多さと、共産党の支持力が弱まっている中、教会が地域住民からの強い信頼を得て影響力を強めてきているからである。 共産党政府はなによりも1億人の信徒が一丸となった 、反政府行動の始まりを恐れているのだ。

キリスト教徒の広まりは、1990年代のはじめ農村部から始まり、2000年代に入って都市部で急増。 その背景には差別格差に対する強い不満と拝金主義といったモラルの低下があっただけに、教徒たちの共産党政権に対する反発は非常に強く、 当局による一連の締め付けに対して抗議の声が表面化し始めて来ている。

もしもこれから先、浙江省で行われているキリスト教に対する締め付けと、教会のシンボルである十字架の撤去が他の省でも行われるようになったら、もともと格差拡大で豊かさから取り残された人々が、心の拠り所を求めて集まっていただけに、その反発は大きな暴動へと進む可能性が大きい。中国崩壊の 起爆材ががまた一つ表面化して来たようである。

 
 

 
 


1億人の信者の反発は共産党政権を揺るがすことになりそうだ。

 




 

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