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新型コロナウイルスの危機迫るアフリカ

米国株、2000ドルを超す史上最大の下落

  「新型コロナウイルスの感染拡大」と
        「原油価格の急落」が引き金

 
 

 
 


サーキットブレーカーが発動される市場で、呆然と眺めるトレーラー (ABCニュース)

 
 


世界の株式市場が大混乱。ここ数日大幅な下げが続いていたニューヨーク株式市場では、取引開始から4分ほどして下げ幅が限界を超えたためサーキットブレーカー(取引一時中止)が発動、9日の終値は2000ドルを超す下げに見舞われ史上最大の下げ幅となった。

要因は「新型コロナウイルスの感染拡大」への懸念と「原油価格の急落」である。新型コロナウイルスの感染拡大に関しては昨日もお伝えしたが、EU(欧州連合)の主要国であるドイツ、フランス、スペイン、イタリアの感染者と死者の拡大が想定外に急増していることによって、経済の悪化懸念が一段と強まった来ている。

4カ国とも感染者数が1000人を超え、中でもイタリアは昨日1日で感染者が1797人増えて累計9172人と1万人に迫り、死者数も97人増えて463人となっている。その結果、北部に限定されていた移動制限を10日から全土へと広げ、事実上封鎖状態と化している。(各国の数値は「再び急増し始めた新型コロナウイルス」を参照)

株価下落のもう一つの要因となっている原油価格の急落は、先日行われた石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国との会議において、最大の産油国であるサウジアラビアとロシアが対立し協調減産体制が崩壊。その結果、サウジアラビアが原油生産量を引き上げ、ロシアも追随することになったため、9日の原油先物価格相場は激しい売りに見舞われて一時30%を超える下げとなった。

これから先、各国政府や中央銀行は株価急落に対して対応を急ぐことになると思われるが、既に金融市場は世界的に低金利政策を取っているため、大幅なマイナス金利にでもしない限り、効果のある対応は難しいのではないかと思われる。

 
 

 
 


史上最大の下げ幅に叫び声をあげるトレーラー。

 

 

となると、新型コロナウイルスのまん延がこれから先数か月続き、原油価格の下落が継続されるようなら、世界経済が景気後退入りすることは間違いなく、一歩間違うとリーマンショックを超す「世界大恐慌」へと進む可能性も否定できなそうである。

それは私がかねてから伝えて来た株式市場の崩壊と貨幣制度の崩壊へと進む可能性を暗示しており、コロナウイルスだけでなく金融市場も「パンデミック」に陥ることになるかもしれない。

もしも万が一、そうした方向に進むことになるようなら、企業の倒産だけでなく金融機関の閉鎖も起きる可能性が大きくなるため、先日「中国のコロナウイルスがもたらす金融危機」でお伝えしたように、読者に置かれても、それなりの対応を取っておかれたほうがよさそうである。

それにしても、いま世界がパニック状態と化しているというのに、金正恩(キム・ジョンウン)主席率いる北朝鮮が、ここ数日、数十発の飛翔体を打ち上げているのには驚かされた。一方、金正恩氏とお友達のトランプ大統領は今、危機的状況に置かれている。

世界がコロナウイルスであわてている最中、彼は「不正確な情報をもとに、米国は十分な対応を取っているからなにも心配することはない」 「数日以内に感染者数はゼロ近くになる」などと楽観論をふりまいていた。ところがあっという間に感染者と死者の数が我が国を超え、30を超える州で非常事態宣言が発動される事態となり、批判が高まる事態となっている。

まさに面目丸つぶれである。ところが昨日のツイッターには、マスコミが伝えているのは「フェイクニュースだ!」と記しているのだからあきれる。米国もなんともはや奇妙な男を大統領にしたものである。昨日の記者会見で「減税策を議会と協議する」発言しているが、それがどれだけの株価の支えになるか見守ることにしよう。

 
 

 
 


世界が新型コロナウイルスと株価下落に揺れる中、飛翔体を打ち上げた北朝鮮

 




 

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