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 異常気象がもたらす体調不良 
    「気圧症」の発生で、体調を崩す人々が続出

 
 

 
 


日本各地に記録的な被害をもたらした今年の台風は物的損害
だけでなく、我々人間の体にも悪しき影響を及ばしたようである。

 
 


前回「異常気象がもたらす悲劇」で、異常気象が アフガニスタンの農地を干ばつ化し、離農した若者がタリバンなどの武装勢力を生み出す要因の一つとなっている実体を お知らせした。こうした異常気象による弊害は他人事ではなく、我が国においても我々の体に体調の変化をもたらすという悪害をもたらしているのである。

最近、私の知り合いや徳乃蔵への来館者の中に、今まであまり経験したことのないような体の不調を体験しておられる方が何人か出ている。 そうした方々は頭痛や関節痛、めまいなど入院するほどではないが、日常生活に支障をきたしておられるようである。

私がそうしたことに気づくようになったのは、毎月のように徳乃蔵に来館されておられた方の中に、ばったり姿を見せなくなった方が出て来ていたからであった。そうしたことがいつ頃から起き始めたのかと思い出してみると、 台風15号以来、連続して大型台風が本島を襲い始めた10月中旬頃からであることが分かった。

特にそうした傾向が顕著に表れたのは、21号台風による大雨で各地で川の氾濫による洪水が発生し、交通マヒが発生した直後からであった。はじめは来館出来ずにいるのは交通機関のトラブルが要因ではなかろうかと思っていたのだが、交通マヒが回復した後になってもそうした状況が続 いている数人の方から、体調の不調のメッセージが届いたことで、連続した台風で体調を崩しておられる方が多いことに、気付いたというわけである。

19号から21号までこの秋に襲来した台風が並みの台風でなかったことは読者は十分ご承知のことと思うが、雨や風の強さが尋常でなかったことは台風の中心気圧が異常に低かったからである。940oバール前後の低い気圧の台風が長い時間をかけてゆっくりと 本島に向けて近づいて来たことと、そうした台風が幾つか続けて来襲したために、我々は異常な気圧配置の中で長時間生活することとなっていたというわけである。

どうやら多くの方が見舞われた体調の変化は、大型台風や局地的大雨( ゲリラ豪雨)などに次々に遭遇し、急激 に気圧が低下する際に生じる自律神経の活性化によるものであった可能性が大きかったようである。 幸い12月に入った頃から、苦しんでおられた皆さんの症状が改善されて来ているようなので、ホッとしているところである。

 
 

 
 


異常に低い気圧や高い気温、湿度によって多くの人が「気象病」を患っており、
その数は1000万人に達しているようである。 (写真はNewsweek日本版より)

 
 

その後、時間を取って調べてみると、気圧が下がると発生する「気象病」という病名があることが分かった。ウィキリークスの「気象病」欄を見てみると、メカニズムの詳細は不明であるが、 「気圧」や「気温」「湿度」などの急激な変化に人体が対応しきれないのが原因とみられているようである 、と記されていた。

となると、この秋に来襲した台風がもたらした異常に低い気圧や高い気温と湿度によって、多くの人が「気象病」を 患っていたことは間違いないようである。「天気が悪いと古傷がうずく」というのは、昔から言われていたことであるが、最近の異常な気象状況は古傷でなくても、うずく状況になっているということのようである。

「気象病」の症状としては頭痛や首の痛み、めまい、耳鳴り、気管支ぜんそく、関節痛、神経痛、古傷の痛み、鬱(うつ)、リウマチ、吐き気や不安症など 、多くの症状が挙げられているが、最悪の場合には心臓発作や脳卒中のきっかけになり、生命にかかわる場合もあるようなので要注意である。

最近の体調不良が低気圧と高湿度による「気象病」に該当していると思われた方は、低気圧が定期的に通過する春や秋、梅雨時、そして晩夏から秋にかけての台風シーズンは 、出来るだけ外出を控えて静かに過ごされるようにされたほうがよさそうである。なお寒暖差の激しいことも「気象病」の要因の一つになっているようであるが、最近の 暑い日、寒い日が交互に訪れる状況はまさにそれに該当しているので要注意である。

いずれにしろ、昨今の世の中、気象状況だけでなくあらゆる面において、かって経験したことのないようなことが次々と起きているだけに、 そうした状況を他人事と思わず、体調の維持には十分に気を付けて頂きたいものである。

 

 

 




 

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