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隣国へ30万人避難、1000人余が虐殺

 

 
 


隣国バングラデシュへ着の身着のままで避難するロヒンギャ族の人々 (ロシアTVB)

 
 

日々、世界中を暗いニュースが流れ続ける中、最近、心を痛めているのが南スーダンとミャンマーの避難民の惨状である。  洪水や地震による被災者の姿を見るのもつらいが、シリアや南スーダ、ミャンマーなどから国外へと逃れる避難民の姿は、心がえぐられるようで、たまらない気持ちになってくる。

南スーダンの悲劇は回を改めて記すことにして、今回は、ミャンマーに住むロヒンギャ難民の悲惨な状況をお伝えすることにする。  ミャンマーは仏教国である。 そのミャンマーでは少数派民族・イスラム教徒のロヒンギャ族が自由を奪わて人間扱いされないまま、厳しい人道的危機に陥っていることは、以前にもお伝えした通りである。 

国際社会から批判が高まりながらも、そうした状況が一向に改善されないままロヒンギャ族の苦境が続いていたが、たまりかねたロヒンギャ族の武装勢力・アーサー(ARSA)が、先月25日、警察や軍の施設30ヶ所を襲撃する事件が発生した。 それを受け、ミャンマー政府はアーサーをテロ組織と断定し、一掃作戦を実施するところとなった。

ところがこの一掃作戦によって、武装勢力だけでなく一般住民もが巻き込まれ、家を焼かれたり殺害されたりして既に1000人を超す死者が出る危機的状況が発生している。 このため、多くのロヒンギャ族住民が隣国のバングラデシュに逃れる事態となり、その避難民の数はすでに30万人に達している。

中東諸国からの避難と同様、ロヒンギャ族の避難も悲惨で、何週間も食べ物もない状態で、幼い子供や老人を連れ、山や密林を命かながら歩いて、バングラデシュへの避難を続けている。 隣国にたどり着いたとて十分な避難施設が用意されているわけではなく、慈善団体から届けられるわずかな食料品などで着の身、着のままの悲惨なキャンプ生活を続けている。 添付した写真を見ていただければ、いかに、それがひどい状況であるかがお分かりになるはずだ。

 
 

 

 
 

 
 


密林を抜け河を渡って避難する人々

 

 
 

 
 


雨の中テントを張って一休みする一家

 

 
 

 

慈善団体からの支援物資を我先にと奪い合う避難民
 

スーチー氏のノーベル平和賞受賞の取り消しを求める声

 

こうした状況が続く中、非人道的な無差別攻撃に対して、国連をはじめ国際社会から強い批判の声が上がっていたが、昨日、抵抗を続ける武装勢力アーサーが、10月9日までの1ヶ月間の一時停戦を宣言。 人道支援団体が活動できるよう世界に呼びかけると同時に、政府側にも停戦と、宗教に関わらず被害者を助けてほしいと、支援を呼びかけるところとなった。

しかし、今のところミャンマー政府からは何の反応も出ておらず、政府報道官はツイッターで、テロリストとは交渉しないことを伝え、政府として停戦に応じない姿勢を示している。 こうしたミャンマー政府の対応に対して、国際社会からは「政府は問題に対して何も対策をとっていない」と厳しい批判が寄せられているが、その中で最も厳しい目が向けられているのが、ミャンマー政府の事実上のトップである国家顧問のアウン・サン・スーチー氏である。

今朝のテレビは、スーチー氏が受理したノーベル平和賞受賞の取り消しを求める声が上がっており、そのための署名が38万人を超したことを伝えている。  スーチー氏が軍部の一連の非人道的な残虐行為を見逃していることに関しては、多くの人々から、彼女はいったい何をしているのかと、戸惑いの声が出始めていることは確かである。

長い間、自身を含む仏教徒に対して軍部が行ってきた非人道的行為に対しては、毅然と立ちあがってきたというのに、同じ国内に暮らす異教徒ロヒンギャ族に対して、目をつむっているというのはノーベル平和賞受賞者がとるべき行動ではない。 

軍部との間に確執があるのかもしれないが、このままでは、国際社会からスーチー氏に対する称賛の声は一気に消え、もてはやされた名声も地に落ちることとなるに違いない。 それにしても、なんとも悲しく、むなしいニュースである。 

 
 

 
 


道端の草を積んで煮炊きしようとする人々

 

 
 

 
 


避難所と呼ばれているが、とて避難施設とは思えないテントとあふれる避難民。

 

 
 

 

あまりの苦痛と空腹に涙を流す子供。  こうした写真は心をかきむしる。

 


 

 




 

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