ウシュマル遺跡

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ウシュマル遺跡(A・C200−A・C1000)

 ユカタン州の鬱蒼と茂る森の中に、マヤ遺跡として重要な遺跡の一つである「ウシュマル遺跡」がある。7世紀初頭に栄えたこの遺跡には、カバー遺跡と同様「プーク様式」と呼ばれるマヤ色の濃い建造物が目につく。

 プーク様式(「プーク」とは、マヤの言葉で、ユカタン半島中央の丘陵地帯のこと)の特徴は、建築物の壁一面に彫刻を施した石を組み合わせて、複雑なモザイク(幾何学模様)や蛇などのモチーフで過剰に思えるほどに装飾している点である。

 ウシュマル遺跡も広大な遺跡で、南北800メートル、東西500メートルのジャングルの中に「魔法使いのピラミッド」や「尼僧院」、「総督の館」、「大ピラミッド」などの数々の遺跡が散在している。

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 魔法使いのピラミッド

高さ36.5メートルの巨大なピラミッドは土台は楕円形に近い形で、長さが73メートル、幅が36.5メートル。側壁部が丸みを帯びた優雅で女性的なが感じがする珍しい形のピラミッドである。

魔法使いの老婆が大切に暖めた卵から生まれた小人が、、超自然的な力で一夜のうちに造ったというマヤの伝説から、「小人のピラミッド」とも言われている。 
               
急傾斜で有名な118段の階段を上ると、頂上には神殿があり、360度の展望とともに、壁一面を埋め尽くす精密なモザイクが見物だといわれているが、現在はピラミッド全体を修理中で、登ることが禁止されている。

階段の脇には、彫刻されたモザイクの装飾が見られるが、その中にあるキリスト教のものによく似た十字架模様について、ハンコックは、「はっきりとキリスト教の十字架と言えるものも2種類あつた。一つは12世紀から13世紀のテンプル騎士団や他の十字軍戦士が好んだ先端が広がった十字架だ。もう一つはX型の聖アンデレ十字だ」と述べている。                                (『神々の指紋』)

それにしても,この地にキリスト教が伝道される数世紀も前に、何故キリスト教徒が用いた十字架が使われているのか不思議である。

写真(最下段)は、ウシュマル遺跡の入り口を入ったところにある展示室に置かれた遺物。この彫刻もハンコックの言う2つの十字架に相当するものだろうか?

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 尼僧院

 

魔法使いのピラミッドの西に位置し、広大な中庭を4つの建物が矩形に取り囲んでいる。それぞれの建物がたくさんの小部屋を持っていることから「尼僧院」と名付けられているが、実際には宮殿であったとも言われている。

 

外壁の上部は、ククルカンや幾何学模様、格子模様(写真下)、それにチャック神(写真中)の切石のモザイクで埋め尽くされている。

このチャック神は鼻が下を向いているので、「雨を降らせてくれてありがとう」を表している。

 

 

 

 

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 総督の宮殿

高さ8メートル、奥行き12メートル、横96メートルの横長の建物で、内部には横18メートル奥行き5メートルの大部屋があることから総督の宮殿の名が付けられているが、実際は貴族の部屋だとか、行政府の建物だったとか諸説があり、本当のところははっきりしていない。

 

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  大ピラミッドからの展望

高さ32メートルのピラミッド頂上には原色の残るレリーフが施された神殿が建っている。60段の階段を上ると遺跡中が見渡せる360度の展望が開ける。

この写真を見てもらうと、鬱蒼としたジャングルの中に遺跡が点在していることがお分かり頂けるであろう。

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尼僧院と魔法使いのピラミッド
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 展示されている遺物

遺跡入り口の展示室に置かれた2点の遺物。発掘された場所がウシュマル遺跡なのか、カバー遺跡なのか定かではないが、写真(上)はカバー遺跡の「宇宙船操縦士像」に非常によく似ている。

両手部分が輪状になっている点は、宇宙船操縦士像と同じである。

胴体の上半分から頭部にかけ、何か特殊な金属製と思われるコートとヘルメット状のものを身につけている。顔かたちがマヤ人や先住民(写真下)と極端に違っている。

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