最近目にした心の痛むニュースをお伝えすることにしよう。メキシコ北西部、バハカリフォルニア半島の太平洋に面した潟で、胴体が結合した
シャム双生児の２頭のココクジラの子どもが打ち上げられて死んでいるのが見つかった、というニュースである。
体長は、同種の同年齢の個体が優に３．５～５ｍであるところ、僅か２ｍあまり。月足らずの生まれであったと見られる。
ココクジラと呼ばれるクジラは、かっては北半球全域に生息していたようだが、クジラとしてはさほど巨大でなかったことから古くから捕鯨の対象とされ、特に近世になってからは乱獲により急速に個体数が減少し、アジア大陸の東海岸沿岸を回遊する系統と北米の西海岸を回遊する系統との２種類となっている。（下図参照）
問題は発見された死骸が、頭部と尾が２つある胴体部分でつながった二重体の子供クジラであった点である。ベトナム戦争中、米軍が撒いた枯葉
剤の影響を受けて誕生した、下半身がつながった結合双生児のベトちゃん、ドクちゃんのことは、読者も覚えておられることだろう。
まさに、それと同じタイプの奇形クジラが誕生していたのである。近年、人間以外でも小さな小動物などにはこうした奇形の体を持つものが見つかっているが、体調が１３メートルという人間の８倍もある巨大な生命体で、イルカと共に精神性の非常に高いクジラにこの種の
奇形のクジラが見つかったことは、大変にショックである。
「未来を告げる海の異変」に、このところ、フロリダ半島先端の海岸に次々とゴンドウクジラの死体が漂着していることや、米国東海岸沿岸に１２００頭を超すイルカの死体が打ち上げられていること、また、米国の東海岸、西海岸でヒトデが溶けて海底に沈んでいること、さらには、エルサルバドルやグアテマラ、コスタリカ、パナマなど中米各地の海岸に、数百匹のウミガメが次々と死体となって打ち上げれていることを記したばかりである。
今回、発見されたのが単に子供のクジラの死体というだけでなく、奇形となったクジラだっただけにショックは大きい。地元の漁師が発見した時点ではすでに死んでいたようだが、７日に現地を訪れて確認したメキシコ国家自然保護区委員会の当局者は、クジラの二重体について「極めてまれ」であり、同地域では「前例がない」とコメントしている。
二重体となった原因は明らかにされていないが、ゴンドウクジラやウミガメの大量死と同様、海中に何か大きな異変が起きているためか、
長年にわたる毒物の拡散や軍事目的の電磁波、海底油田からの石油漏れなどによる可能性が高そうだ。ただこうした異変が発生した場所が、いずれも米国海岸とそこから南に広がる中南米の海岸であることが、何かを暗示しているように思われてならない。
シリウスやプレアデスから地球にやってきた
人間型生命体が、人間が誕生する以前、クジラやイルカに転生して長く暮らしていたことは、『世界に散った龍蛇族よ！』を読まれた方はご存じの通りである。それほど精神性と波動の高いクジラやイルカといった高等生物に、二重体という奇形が発生して来ていることは、決して見過ごすことの出来ない重大事である。私は今、悲しみの星「サラス」はとうとうここまで来てしまったのかと、慄然（りつぜん）と
した思いに駆られている。
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