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浅間山も警戒レベル2に

 
 

 
 


噴火警戒レベルが2に引き上げられた浅間山の火口周辺 (共同通信社)

 
 

気象庁は11日、浅間山(群馬・長野県境、2568メートル)の噴火警戒レベルを1(活火山であることに留意)から2(火口周辺規制)に引き上げ、火口から2キロ以内を立ち入り禁止とした。 小規模な噴火が起こる可能性があるためである。

浅間山では4月下旬から震源の浅い火山性地震が増加。6月7日には4月下旬以降最多の87回を観測している。過去の噴火では、火山性地震に加え火山ガスの増加がみられた後に噴火が起きているが、11日には火山ガス(二酸化硫黄)の放出量が1日あたり1700トンと、前回観測した8日の同500トンから急増している。

浅間山は2008年8月、09年2月に小規模な噴火が起きている。 いずれも噴火前に火山性地震と火山ガス噴出量の増加がみられ、08年8月はレベル1から2に上げた2日後、09年2月はレベル2から3に上げた翌日に噴火している。

現段階では、仮に噴火しても小規模な噴火にとどまる可能性が大きいように思われるが、日本列島全体の火山が箱根山から桜島に至るまで活発化してきている事を考えると、これから先、多くの火山が噴火の徴候を見せ始め、いつどの山が大規模噴火を始めてもおかしくない状況に向かっていることは間違いないようである。 

なんと言っても一番の関心事は、全ての噴火の狼煙(のろし)となるとされている富士山の噴火である。 その富士山に隣接した箱根山の状況には今のところ大きな変化は見られないようであるが、 先日、朝日新聞に小さな記事として掲載されれていたように、山体膨張は30センチに達している。 膨張の勢いが一向に収まる気配がないことを考えると、そう遠くない内に、我々は大涌谷周辺で噴煙と火砕流が流れる姿を見ることになるかもしれない。

 

富士山麓で起きていること

 
 

 
 


3機の水車は水量の低下で全て止まっていた。 (クリックで拡大)

 
 

富士山の地下で噴火活動が活発化している徴候と思われる河口湖の水位低下については、先日のHP「最新の地震・噴火情報」でお知らせした通りである。 水位低下の幅は前回は1メートルほどと記しておいたが、改めて、地元で水産業や貸しボート業に従事している人に確認をとったところ、2メートル近くに達しているようである。 これだけの低下が雨の多少で起きることは考えられない。 今年の雪解け水の多さを考えればなおさらだ。

そこで、水位の低下はマグマの上昇による地熱の高温化によるものではないか、という地震学者の見方を確認するために、地元の人から寄せられた湧き水の減少による水位低下を自分の目で確認するため、再び現場を訪ねてみることにした。

現場は富士山麓東南部にあたる静岡県の富士宮市北部一帯である。 先ず最初に訪れたのは静岡県水産試験場・富士養鱒所。 そこは昭和8年から長い間ニジマスの養殖をしてきている施設である。 訪ねてみると、鱒(マス)を養殖する大きな貯水槽がいくつもあり、一見したところ貯水槽の水位が特に低下しているようには見えなかった。

ところが、そこで長年働いておられる女性の方に尋ねたところ、「ここ数年湧き水の量は間違いなく減少してきており、特に今年の減り方は凄いです」と語ってくれた。 私が水位の低下を感じなかったのは、貯水槽からの水の出口の高さを高く止めていたからであったようだ。 その証拠に下の貯水槽に水を流すワシントン水車と言われる古くから使われている3機の水車が、どれもも皆回っていなかった。 (上の写真参照)

 

水位低下と水温上昇

 
 

 
 


「陣馬の滝」の水量は見た目にもはっきり分かるほど減少していた。 (クリックで拡大)

 
 

次に訪ねたのが「陣馬の滝」であった。上の写真を見てもらえればお分かりのように、数カ所から落ちている滝の量は明らかに少ない。手前の川底の砂が水面から浮かび出ている。(上の写真参照) 幸い、以前にこの滝は訪れていたので、水量が極端に減少していることを、我が目で確認することが出来た。 また、水を汲みに来ていた方が今年の水量の減少を嘆いていたこともそれを裏付けていた。

その後、前回の水位低下の情報を教えてくれた方が務めるマスの養鱒所を訪ねた。 その方が案内してくれたのは貯水槽のすぐ近くにある小さな滝であった。 富士山の湧き水が流れるこの滝も、私の目には水量の減少はあまり感じられなかったが、案内者の話では、昨年までは滝全体が盛り上がって落下しており、その水量は今の3倍はあったようである。(下の写真参照)

どうやら、この辺り一帯の湧き水の量はかなり減少していることは間違いないようである。 更に驚く話をお聞きすることとなった、水温上昇の情報だ。 通常だと水温は真冬で9・5度、真夏で11・5度、 この時期(6月8日)は10・5度の水温が真夏並みの11・5度となっているというのだ。

これだけの水温の上昇は水量の減少だけでは説明がつかない。やはり、この辺り一帯に湧き水の水量の低下をもたらし、水温を上昇させているのは、マグマの上昇による地熱の高温化によるものと考えたほうがよさそうである。

ただ、富士五湖における水位低下は、今のところ河口湖特有の現象であることや、湧き水の減少が顕著に見られるのが富士宮市の北部の特定の地域に限られていることから、マグマの影響が及んでいるのはまだ一部のエリアであるようだ。

これから先、他の4湖や貯水槽で水位低下が見られるようなことになった時には、富士山の噴火が間近に迫っていると考えざるを得なくなって来そうだ。 そんな情報をお知らせすることが遠い先であることを願っている。

 
 

 
 


この小さな滝の水量も通年とは3分の1程度に減少している。 (クリックで拡大)

 

 




 

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