古き民族の歴史を抹殺する大罪
            
            昨日の大紀元ニュースを見ていたら、中国青海省で19日、数千人のチベット人生徒が街頭に出て抗議デモを行なったことが報道されていた。何に対するデモかというと、中国政府がチベット地区で実施を進めている教育改革政策によって、事実上、チベット語の使用を制限しようとしていることに対する抗議
            デモである。
            
            このニュースを読んでまっ先に思い起こしたのが、ホピ族の悲劇であった。アメリカ政府はホピ族を北アリゾナ州のメサと呼ばれる不毛の地に追いやったあと、住民が望みもしないのに学校を建設し、そこで
            実施したのが英語を使っての教育であった。その結果、村に住む若者たちは今ホピ語の代わりに英語で日常会話をしている。
            
            そのため世界でも有数な歴史を誇るホピ族であるが、しだいに伝統的な祭祀や行事が行われなくなってきており、数千年にわたって続いて生きた有名な
            「カチナ踊り」も姿を消しそうな状況にあるのである。民族を滅ぼすには武器はいらない。
            言語を忘れさせてしまえば、程なくして民族の本質である精神性も伝統も滅びてしまうからである。歴史を振り返ればそれはすぐに分かることであるが、その典型的な例がホピ族の今日の姿である。
            
            チベットを征服し、ダライラマ政権をインドに追いやった中国共産党政権はいよいよ本性をむき出して、今度は、彼らから言語を奪い去ろうとしているわけである。中国5000年の歴史と言うが、隠された古代史をひもといてみると、我が国やホピ族
            ・マヤ族の歴史と何ら変わるものではないことが分かる。むしろその逆の可能性の方が大きいのだ。今回、「日本神話の旅」の講演会を聞かれた方は納得され
            たはずである。
            
            その一つの証となるのが、1万数千年の歴史を持つ幣立神宮の「五色人面祭」(
            太古の高天原から散った世界の5人種が集う祭り・後日HPで掲載予定)である。ある研究者は、その祭りに登場するモンゴロイド系人種を表す「黄色の面」の中に、中国民族は入っていないと述べている。
            
            彼らは太古からの血を引く民族ではなく、3色の人種の混血であるというのだ。もしも、この説が正しければ、チベット族の方が中国民族より古い歴史を持つことになってくるのかもしれない。そのためか、私など中国人を見て、顔や容姿が似ているので親しみは感じるものの、何かその考え方や行動に違和感を感じることが多い。むしろモンゴル系の人々の方がより親密感と仲間意識を感じてしまうのはそのためかもしれない。
            
            いずれにしろ、中国政府がチベットの占領だけで満足せず、チベット系民族から言語を奪い去ろうと
            することは決して許される行為ではなく、それに対しては強い憤りを感じずにはおられない。もしも、日本政府が日本にある韓国系の学校での授業で、韓国語を使うことを禁止するような処置をとったとしたらどうであろう。
            
            韓国や北朝鮮は勿論のこと、中国政府も大変に勢いで非難をしてくるに違いない。民族やその文化は言語があってこそ継承されるものであることを考えたら、
            非難は当然のことである。だったら、中国政府も、歴史のあるチベット族の伝統と文化を滅びさせないためにも、教育改革政策の名の下にチベット族から彼らの言語を奪い取る蛮行は、絶対に止めてもらわねばならない。
            
            さもなくば、彼ら7億の民は大変なカルマを背負うことになる。 今、多くの人々がカルマの消滅に必至に取り組んでいるこの時にである。 
             
            
              
              
                
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                  |  | 写真:人権団体「フリーチベット」のサイトより
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            チベット人中高生、大規模デモ 中国語による授業に反対=青海省
 
            
            【大紀元日本10月21日】中国青海省同仁県で19日、数千人のチベット人生徒が街頭に出て抗議デモを行なった。現地6カ所の民族学校に在学する生徒らが、「文化的平等を要求する」というスローガンを叫び、中国共産党当局の教育改革政策は、チベット民族の言語と文化を滅ぼそうとしていると訴えた。人権団体「フリーチベット」(本部・ロンドン)が伝えている。
            
             中国政府がチベット地区で遂行している教育改革政策のもとで、中学(日本の中学と高校に相当)の授業は、チベット語と英語の授業以外、全部中国語の教科書で行うことに変更された。事実上、チベット語の使用を制限することになる。また、大学入学試験もすべて中国語で行うため、チベット人は高等教育を受ける上で不利な立場に置かれている。
            
             チベット地区の元中学教師は、「文化大革命を連想させるやり方。この種の改革は、我が民族の言語の存続を危うくさせるほか、中国の憲法にも違反している」と懸念を示している。
            
             青海省同仁県には多くのチベット族が住んでいる。2008年5月、当地でチベット人による抗議運動が発生。中国政府は暴動とみなして武力弾圧を行い、国際社会から非難された。
            
             ロイター通信は現地住民の証言を引用して、中国警察当局は生徒らの抗議デモを阻止しなかったと報じている。また、現地の政府関係者が抗議参加者と対話を行い、午後になって抗議活動が終わり、生徒らは解散したという。
            
 
             
             
             
             
             
             
             
            
             
  
 