原油流出の2次災害

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メキシコ湾流の流れが止まり始めた!!

 

 

 
 


地球の気候を決める「海洋大循環」

 

 

アメリカ史上最悪の原油流出事故が発生したのが4月20日、それからおよそ3ヶ月間にわたって流出した原油量はおよそ500万バーレル(8億リットル) という空前の量に達した。

この膨大な原油は大量に撒かれた原油分解剤によって蒸発したり、バクテリアに食われて消えてしまったと、楽観的な見解を述べている研究者もいるが、米ジョージア大学(UGA)の研究者グループは流出した原油の最大79%が米メキシコ湾に残留し ている可能性が大きいと発表している。

実際に海底を調査した調査団によると、事故発生現場から100キロ離れた海底でも、厚さ5センチの油の層が広がっており、その周辺にはエビなどの海洋生物はおろかバクテリアさえ見つからなかったと述べている。流出油の80%近くが今もなお海中や海底に残っているとすると、その影響が出てくるのはこれからである。数年後に、そうしたニュースがマスコミを賑わせることのないことを願っている。

以上は、9月23日にHP「地球からの警告」に掲載した記事の概要であるが、アメリカにお住まいのウィリアムズさんという方が知らせてくれた HPの情報では、この海中に漂う400万バーレルの原油の帯によって、メキシコ湾内だけでなく西ヨーロッパ海岸へと流れるメキシコ湾流の流れがストップする事態が発生し始めているようである。

残留する原油が漁場や海洋生物を脅かす可能性は大きいと考えていたが、海流にまで影響を及ぼすことになるとは想像外であった。どうやら海中に広がった原油や分解剤の帯が海水の温度差を無くしてしまったために、海流の流れ(潮流)を弱めてしまったようである。

下記に掲載した欧州宇宙機構の衛星写真(下記参照)を見ると、7月末にはすでにメキシコ湾内の3つの海流(ループカレント、フロリダ海流、ガルフストリーム)はバラバラとなり、もはや一つのシステム的な流れが止まっていることが分かる。

イタリアのフラスカティ国立研究所の理論物理学者ジャンルイジ・ツァンガリ博士 ( Gianluigi Zangari ) は、他の科学者たちと共同して、メキシコ湾の海流「ループカレント」のモニタリングを何年にも渡って続けてきた人物で、また、北大西洋の海流を作り出す熱塩循環の研究の第一人者でもあるが、博士によると、2010年5月から7月までに6つの衛星から受信したデータを分析した結果、メキシコ湾の海流「ループカレント」が消滅しており、他の海流も壊れ始めていることが判明したようである。

 

★ 潮流の流れの速さを示す図の見方

赤色から黄色、緑色になるに連れ流れが遅くなる。2004年9月の時点では一つにつながっていた潮流は、2010年7月には随所で流れの速さが遅くな って分断されてきているのが分かる。
 

 

 
 


2004年9月5日のメキシコ湾海流の速度
 

 
 

 
 


2010年7月28日の速度

 
 

 

 

ツァンガリ博士が主張しているように「ループカレント」などの潮流が消滅し、メキシコ湾内の主要な海流がつながらなくなってしまえば、当然、ヨーロッパへと流れるメキシコ湾流 もストップすることになる。どうやら、海洋大循環の流れが停止する事態の発生は、決して絵空事ではなさそうである。

赤道直下で暖められた温かい海水を北欧の海岸へと運び、アイスランドやイギリス、北欧三国など北極圏に近い高緯度の国々を住みやすい国に変えているメキシコ湾流の循環が、もしも、ストップしてしまうことになれば、映画「The Day after Tomorrow」が現実のものとなってきてしまう。

流出事故で使われた原油分解剤「コレキシット」はおよそ 200万ガロン( 750万リットル)、また、他の種類の分解剤も数百万ガロン使用されたといわれているが、これらの分解剤は8万リットルの原油を海底に沈め、流出原油の規模と被害の拡大を大衆の目から隠すことには多いに役立ったようであるが、もしも、潮流の消滅が事実だとすると、世界は目くらましを食らったことになり、大変な事態に遭遇することになりそうである。

上図の2004年の潮流のスピードを見ると、すでに6年前からスピードが遅くなっている箇所が散見されるようなので、潮流の分断は海底に広がった原油によるものだけではなさそうである。むしろ、主要な要因は温暖化によって北極海やグリーンランドの氷が熔け 、海水の塩分濃度が薄れてきたことにあるようで、今回の原油流出はそれに拍車をかけることになったのではないかと思われる。

ウィリアムズさんは合衆国国土安全保障局の長官であるジャネット・ナポリターノ女史が、ある個人との昼食で「半年間の水と食料をすぐに確保しなさい」と言ったとの噂話が広がっていることを、教えてくれた。 もしかすると、アメリカ政府上層部にはすでにその兆候を知らされているのかもしれない。

10月にイギリスではいつもより早い冬が到来し、スコットランドでは雪が降り、ヨークシャー地方では雪嵐で車が足止めされたというニュースが流れたが、今年の冬だけに限らず、これから先2年、3年と経過するに連れ、北欧や北米東海岸が厳しい冬の寒波に襲われ、大きな被害が発生することになるのかもしれない。

先月末噴火したジャワ島中部のムラピ山が3日に再び噴火し、1500m上空へ噴煙を上げている様子が報道されているが、アイスランドでも氷河の下にある火山の噴火の兆候も見え始めているようである。こうした噴火が本格的になってくると、その火山灰が成層圏を覆い、寒冷化をさらに進める可能性が大きい。
 

 

 
 


インヴァネス近郊。雪の中で馬に餌をあげている住民。
 

 

 

こうしたことを見通したかのように、2004年に英国のオブザーバー紙がすっぱ抜いたアメリカ国防省がまとめたレポートには、すでに、氷河期の到来を視野に入れた、地球温暖化の将来予測が詳細に書かれている。(2004年10月1日に掲載した【氷河期の再来】、2007年3月29日に掲載した【隠された「不都合な真実」A】を参照)

こうした現象が現実のものとなった時、温暖化から寒冷化への移行はどれほどの速度で起きるのだろうか? ペンタゴンレポートでは、その移行期間は10年前後ということになっている。最初は通常の異常気象として始まり、やがて劇的な気候の変動へと至るというのが、そのシナリオである。

目に見える異常気象がすでに始まっていることを考えると、劇的な変動が発生してくるのもそんなに遠い先のことではな いのかもしれない。詳しい情報を知らされることのない我々には確かなことは分からないが、こうした事態の発生は頭に入れておくことが必要かもしれない。

 

アメリカ国防省レポートの概要

ヨーロッパ

寒冷化によって大打撃を受ける。平均気温は最高6度まで下がり、主要な農業地帯は大規模な干ばつに襲われる。特にイギリスは2020年までに急低下し、シベリア化する。ただ、過去に蓄積した富が惨事への緩衝材となる。難民への対処は大きな問題となる。

北欧

年間降雨量が約30パーセント低下し、気候はシベリア並となる。

オランダ 

2007〜2010年にかけて、海面の上昇により、国土の大半が水没し住居不可能になる。また、旱魃(かんばつ)により農地が荒地化するために、数百万人の難民が発生する。しかし、ヨーロッパとアメリカは受け入れを拒否し事実上要塞化する。 (こうした状況は、実際にはまだ発生していない)

ロシア

気候変動で大打撃を受け貧窮化する。



 

 

 

 

 

 

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