止まる気配のない世界の異常気象

中国北京の洪水

世界各地を襲っている記録的な異常気象は一向に収まる気配がないようである。

黒海沿岸のロシア南部で発止した洪水で１００人を超す被害が出たばかりであるが、今度は中国の首都・北京市で２１日から２２日にかけての豪雨により５０人近くが死亡、被害総額は100億元（1200億円）を超しそうである。

この豪雨は1951年に観測を始めて以来のもので、道路はもちろん空港も閉鎖され都市機能が完全に麻痺する状態となった。また、昨日未明には最大風速40キロメートルという大型台風８号が南部に上陸しているので、 昨日から南東部一帯が大きな被害を受けているようだ。

スペインの山火事

南欧の山火事については前回お知らせしたが、スペインでは今度はフランスとの国境沿いの北東部のカタロニア州で新たな山火事が発生し、1万3000ヘクタール（130キロ平方メートル　パリの面積の1.2倍）が既に焼失､辺り一帯の空は厚い煙の層に覆われ、未だ火の手の広がりを制御できない状況が続いている。

フランスと繋がる高速道路は閉鎖され、多くの観光客が足止めを余儀なくされている。スペインはギリシャ同様観光が国家収入の主な柱となっているだけに､巨額の赤字を抱える国家財政にとって財政再建の足を引っ張る状態となっており、まさに泣き面に蜂の状況となっている。

米国・フェニックスの巨大砂嵐

昨年7月に発生した米国アリゾナ州の州都フェニックスの砂嵐については、「米国・今度は巨大砂嵐」で報告した通りであるが、今年もまた40度を超す連日の猛暑と晴天により巨大な砂嵐が発生。街全体を赤く染 まる事態が発生している。こういった風景は日本ではあまり見たことがないだけに、その異様な光景に驚かされる。

期日ははっきりしないが､米国ヴァージニア州ミッドロジアンで撮影されたなんとも奇っ怪な嵐雲の映像が最近ユーチューブで公開され､話題になっている。 今年に入って世界の各地でこうした地を飲み込む巨大な津波ような雲が時々見られるようになっているようである。やがて遭遇する大災害の予兆を見せられているようで、一瞬背筋が寒くなった。