記録的な猛暑と大寒波
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オーストラリアのシドニーで47・3度

 
 

 
 


オーストラリア・シドニーのビーチで、海水浴で暑さを逃れる人々

 
 

夏を迎えている南半球のオーストラリアの猛暑と、北半球の北米大陸を襲っている記録的な寒波・大雪については「 カナダと米国北東部、異常な寒波と大雪」でお伝えしたが、その猛暑と寒波の程度がどれほどのものかを知って頂くために、改めてその状況を記載させて 頂くことにした。 先ずはオーストラリアの猛暑の様子である。

シドニーでは7日、同市での観測史上2番目に高い気温47・3度を記録。 各地で道路のアスファルトが溶け 火災の懸念があることから屋外での火気使用禁止令が発令され、シドニー国際テニス大会は高温のため中断。 この暑さは8日も続いており、人間だけでなく動物にも大きな 影響が出ているようだ。

被害を受けているは、オーストラリアで最も大きな「オオコウモリ」で、これまでに100匹以上がレスキュー隊に救助されたが、地面には落下して死んだオオコウモリの死骸が散乱しており、木にぶらさがったり張り付いたりしたまま死んだコウモリの数は 既に数百匹に達している。 ニューサウスウェールズの野生動物保護団体は、今回の猛暑によって死亡するコウモリは数千匹に上る可能性があると危惧している。

人間は海で泳いだり、冷房の効いた部屋で過ごすことが出来るが、動物はそうはいかない。 一般的にはオーストラリアは暑い国だと思いがちだが、45度を超すような猛暑が尋常でないことは、長年 元気で生息しているオオコウモリが大量死 している事態が如実に物語っている。

オーストラリアでは1年前の夏、2016年12月から17年2月にかけても、記録的な熱波や森林火災、洪水などの自然災害が相次ぎ、気象関連の記録が200以上更新されている。  私がニュージーランドを訪れた2011年あたりから、オーストラリアでは異常気象が続いており、今地球が尋常な気象状況ではなくなって来ていることを示す、典型的な国となっている。

 
 

 
 


暑さで死亡したオオコウモリの数は既に400匹を超している
人間は海水浴や冷房で暑さを逃れても、動物たちはそうはいかないのだ。

 
 

アルゼンチンの猛暑

異常な猛暑は南米大陸のアルゼンチンでも発生しており、リオネグロ州の州都であるビエドマでは41・2度を超す猛暑に襲われ、熱波警報が発令されている。 今アルゼンチンは夏季であるが、ビエドマは南緯40度を超す南米大陸の最南端エリアに位置しており、この時期に30度を超すことはまれな都市である。

それが、赤道直下のブラジル北部のアマゾン一帯が30度以下の中で、南極に近いアルゼンチン最南端のビエドマの方が高温ということは、何とも異常である。 因みに、ビエドマよりおよそ1000キロ北に位置する温かい首都ブエノスアイレスの同じ日の気温は33度で、平年より高めの気温であったというから、南米大陸最南端のビエドマの40度を超す気温が、いかに異常であるかが分かろうというものである。

 

大寒波襲来、米国で22人死亡

 
 

 
 


ミネソタ州の警察官。 なんと凄まじい光景である。

 

 
 

 
 


マサチューセッツ州のケープコッドという海岸では、
「海の波が凍る」 という非常に珍しい光景が出現した。

 

 
 

 
 


地球温暖化の調査に使われたクリスタイン号も完全凍結

 
 

米国が年末から年初めにかけて異常な寒波と積雪に見舞われていることは、前回記した通りであるが、その後、大西洋を北上した低気圧が急速に発達 して「爆弾低気圧」となったところに、北極からの寒気が流れ込み、東部や中西部を中心に吹雪や強風が襲って気温が急低下。 これまでに少なくとも22人の死者が発生している。

吹雪により、マサチューセッツ州ボストンでは35センチ、ニューヨークのマンハッタンで25センチの降雪。 この影響で、ニューヨークのケネディ国際空港などが閉鎖され、アメリカ東部を離着陸する便を中心に合わせて4000便以上が欠航。 また、ニューハンプシャー州にあるワシントン山という山で 1月6日、−38℃を記録。 北極圏のユリーカや、世界で最も気温が低くなる場所の一つであるロシアのヤクーツクなどと並ぶ気温となった。

そのニューハンプシャー州のすぐ下に隣接したマサチューセッツ州では猛烈な寒気に襲われる中、低気圧の接近に伴って高潮が発生。 ボストンやその周辺の沿岸部では海水が堤防を越え、住宅地や商業地などで被害が発生 し、ケープコッドという海岸では、上のように、「打ち寄せる海の波が凍結する」という、なんとも珍しい光景が出現して話題となっている。

オーストラリアでは猛暑でオオコウモリが大量死しているが、米国で最も温暖な地の常夏のフロリダでは、30年ぶりに降雪があり気温も4度まで低下したことで、体温調整ができない爬虫類、あるいは昆虫などが軒並み動けなくなる事態が発生している。 イグアナは気温が 10℃を下回ると動くことができなくなるようであるが、下の写真は降雪と4度の低温に遭遇し、身動きできずに横たわるイグアナの姿である。

 
 

 
 


猛暑で動けなくなったイグアナ。 死んだのではなく、
気温が上がれば、また元のとおりに動きます、とのこと

 
 


 




 

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