絶対的な権力を得たプーチンと習近平


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プーチン氏、大統領選挙で74%の支持率獲得

 
 

 
 


18日の大統領選挙で絶対的な権力を手にしたプーチン大統領

 
 

2000年以来3期14年間の大統領職と4年間の首相職を務めてきたプーチン大統領。 18日に行われた大統領選挙で当選を確実として、これから先6年間にわたって大統領職に留まることとなった。

今回の当選は最初から既定の事実であった。 プーチン氏が目指したのは絶対的な権力を握るための投票率の高さと70%を超す支持率であった。 結果として、60%を超す稀にみる高投票率と、75%に迫る支持率を達するところとなり、まさに彼の望み通りの結果となったようだ。

ここに来るまでプーチン氏が行ってきた努力は大変なものであった。 これから先大統領職を務める上で体力的には全く問題がないことを示すために、厳冬の寒さの中で氷の浮かぶ水に浸かる行事に自ら参加したり、投票率を上げるために、投票場で無料の健康診断をしたり自撮り大会で景品を与えたり、子ども向けの出し物など様々な催しを開催するなどあらゆる手を打ってきた。

しかし、彼が命じた手段が全て正当な手段であったわけでないことも事実である。 反プーチン派の独立系紙ノーバヤ・ガゼータは、国営および民間企業の従業員らが投票圧力を受けたと訴えており、また学生の中には投票しなければ退学などの処分を迫られた人もいたと報じている。

また、なんといっても支持率を70%台に乗せた最も大きな要因は、大統領権限を使って反プーチン勢力の台頭を抑えたことであった。 政権批判の急先鋒に立つ野党指導者で反プーチン派の国民から大きな支持を得ていたアレクセイ・ナワリヌイ氏に対して、不正行為があったとして、早くから立候補を出来なくしてしまったことが、その代表的な行為であった。

今回の選挙で私が最も驚かされたのは、英国で起きた元ロシアのスパイであった人物とその娘に対する神経剤を使った殺人未遂事件で、その指示がプーチン大統領から出された可能性が強いことを英国の首相や外相から指摘されたにもかかわらず、ロシア国内では全く問題視されず、むしろ投票率と支持率を上げるところとなったことであった。

 

尖鋭化する「欧米対ロシア・中国」の対立

 
 

 
 

 
プーチンと習近平が手を組んだら、世界は震撼することとなるに違いない。

 
 

今回の選挙でプーチン大統領は盤石の政権基盤を構築したことになり、向こう6年間、いやそれから先も含めて、他から口出しされることのない独善的な政治を行うことが可能となったのである。 それが邪(じゃ)と出るか正と出るかは神ならぬ人間には分からないが、欧米からの制裁が強まる現在の状況では、良い方向に向かう可能性は小さいように思われる。

ここで懸念されるのが、現在行われている日本の国会に当たる全人代(全国人民代表者会議)で無期限の国家主席の地位を得た習近平主席の率いる中国と、今回の選挙で中国同様の長期政権を手にしたプーチン大統領のロシアの2国と対立する、EU(欧州連合)や米国の政権の弱体化傾向である。

中国では毛沢東主席の退任以来、派閥争いの中でケ小平や江沢民、胡錦濤などが次々と入れ替わって政権をになってきた。 これまで主席の任期は5年×2期=10年と規定されていた。 毛沢東による長期政権によって国家が混乱することになったため、10年以上の任期は認められなくなっていたのである。

ところが、今回の全人代で、主席の任期10年は撤廃され、事実上の無期限の任期となったのである。 これで、習近平はこれから先、好きなだけ主席の地位に留まることが可能となったというわけである。 まさに毛沢東の再来である。 そしてその中国が今最も力を入れているのが、世界制覇を目指す「一帯一路」と「軍事力の拡大」である。
 

 
 

 
 


対前年比8%を超す軍事費を投入して原子力空母を進水させるなど、軍事力強化に取り組む中国

 
 

こうして、ロシアと中国においては、現政権が盤石の長期政権が築くところとなったわけだが、一方の欧米の政権はどうかと見てみると、全く正反対の方向に向かっている。 

英国ではEU(ヨーロッパ連合)から離脱交渉で揺れ続けているメイ政権、またEUの牽引国であったドイツでは、選挙後5ヶ月間にわたって組閣が出来なかったメルケル政権、さらに米国では、目まぐるしいほどの閣僚や主要補佐官の入れ替えが行われているトランプ政権。 まさに権力基盤の安定度においてはロシアや中国とは正反対である。

これではこれから先、世界はロシアと中国に振り回されることは必至で、安定した世界はとても期待出来そうもなさそうである。 読者におかれては、これから先の世界情勢をしっかりと把握して、何が起きても驚かないように、心の準備をしておいて頂きたいものである。

 




 

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