カルマを積む「親イスラエル政策」

 
 

 
 


閉鎖されたワシントンのPLO(パレスチナ解放機構)の代表部

 
 

トランプ大統領が就任以来為して来た政策として、パリ協定からの脱退、イランの核合意の破棄、中国やEU(欧州連合)に対する輸入関税付加など幾つかあるが、最も国際的な批判を浴びているものは、エルサレムの首都認定と米国大使館の移転であった。

トランプ政権はパレスチナに対しても、その後も東エルサレムにあるパレスチナ人向けの病院への2500万ドル(約28億円)の支援の撤回や国連パレスチナ難民救済事業機関への拠出金の停止、さらには、パレスチナの悲願である独立国家建設を無視し、パレスチナとヨルダンとの連合国家構想を提示するなど、パレスチナを窮地に陥れる幾つかの言動をとり続けてきているが、今回また新たな措置を発動することになったのだ。

それは、米国にあるパレスチナにとって事実上の大使館であるPLO(パレスチナ代表機構)の代表部の閉鎖措置であった。 これまでパレスチナは米国に対して何も悪さをして来たわけではない。 なのに米国はエルサレムの首都認定と米国大使館の移転措置という、イスラエル寄りの措置に踏み切り、その後も次々と弱者いじめをし続けているのである。

今回の大使館閉鎖を行った主な理由は次の2点とされている。

@ 11月の中間選挙で勝利するための親イスラエル政策として。
A 現在、パレスチナ自治政府はイスラエルの一連の行為は犯罪行為であるとして、
  国際刑事裁判所に訴訟を起こしている最中であるが、それを止めさせる為の
  圧力行使として。

いずれにしろ、今回の大使館閉鎖措置によって、米国がトランプ政権以来とり続けている極端な親イスラエル政策が、国際社会から益々非難を浴びることになるのは、必至である。 そして弱者パレスチナを更なる窮地に陥れることになる一連の行動は、自身のの大きなカルマとなって、覇権国家衰退を一段と速めることになりそうである。

トランプ大統領が支援するイスラエルは、今でこそ核兵器を保有する一大軍事国家として栄華を誇っているが、第1次〜第4次中東戦争において、ユダヤ財閥の力を借りた強大な軍事力によって、パレスチナからその領土の80%を奪い取った占領国家に他ならないのだ。

先日、イスラエルの横暴な振る舞いに怒ったトルコのエルドアン大統領が、ネタニヤフ首相に向かって発した次の言葉がそれを如実に物語っている。 「おい、ネタニヤフ! おまえは占領者だ。 占領者としてパレスチナから奪い取ったその土地にいるのだ。 同時におまえはテロリストなのだ」。 

 
 

 
 


エルサレムにあるパレスチナ人用の病院は、米国からの支援を断たれ
困窮状態と化している。  (カタール アルジャジーラ)