残り火の一相場

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時価会計の緩和処置

ロウソクが消える寸前、メラメラと大きく炎を上げて燃えさかることがある。今世界の株式市場で起きている根拠なき上げ相場は、まさにローソクの最後の残り火相場である。

このいつわりの相場を演出している要因はいくつかあるのだが、その代表的なものは、先のG20で認められた国際会計基準における時価会計の緩和措置である。この措置を利用すると、損出の一部を回避することができるのだ。

例えば、今一番問題になっているサブプライムローンやそれを取り込んだ証券化商品などを売買するときは、取得価格に対して20%ぐらいが相場で、実際はそれでも買い手がつかないのが現状である。

ところが、この値段を70%ぐらいまで引き上げても良いというのが時価会計の緩和措置である。だから世界中の銀行や証券会社がこの措置を利用して決算上の損出計上を押さえようとしているのである。

このほど出揃った2008年12月期の通期決算や年次報告書を見ると、国際会計基準を採用している欧州銀行を中心に、少なくとも10社以上がこの措置を利用しており、決算書への計上が回避された損出額は2兆円を上回っている。

別の会計基準を使うアメリカでも時価会計緩和に動いており、世界で企業決算の信頼が損なわれるのではないかと、懸念の声があがっている。実際の市場での時価が20億ドルしかない商品を70億ドルの価値があると見なして決算措置しているのであるから、ごまかしもいいところである。

 

 

 
     

 

AIGの投げ売りで膨大な利潤を得る投資銀行

もう一つの偽り相場の立役者は、またもや役員へのボーナスで話題になったAIG社である。

AIGのファイナンシャル・プロダクツ部門がデフォルト保険(企業の倒産に備えた保険)を投げ売り的に処分したため、その反対側に立った銀行は、メチャメチャ儲かることになってしまったのである。

何でそんなことになったのかというと、「ウチの会社はもう政府の所有物になってしまったのだし、一生懸命良い価格でそれらのポジションを処分したところでボーナスが出るわけでもない・・・・・・損が出ればどうせ国民の税金で穴埋めされるのだからこの際、ぶん投げちゃえ!」というAIGのトレーダー達の投げやりな態度に、投資銀行が徹底的につけ込んだというわけである。

その結果、バークレイズ銀行の債券部は1月から2月までの間に今年の利益目標の50%を達成してしまったと噂されており、また、ゴールドマン・サックスは、2月期の売上高が120億ドルを上回るのではないかと噂されているが、因みに11月期は僅か36億ドルであったことを考えると、いかにひどいぼろ儲けをしているかがわかろうというものである。

これでは、投資銀行はアメリカ国民の数兆円の血税を、横から吸い取っているのと同じことで、国の支援を受けていながら何十億ものボーナスを懐に入れたAIGの役員と同じムジナということになってくる。ウオール街はまさに魑魅魍魎(ちみもうりょう)どもの洞窟である。

いずれは法外な値段で安売りしたAIG、そえを買った投資銀行の両方から逮捕者が出ることになるのではないかと思われるが、来週から始まる銀行の決算発表を見た投資家たちは、銀行も再び利益を上げれられるまでに回復したと錯覚して、一時の上昇相場が始まるかもしれない。
 

最後の上げ相場

現に、このところの我が国をはじめ、欧米や中国の株式状況を見ていると、まるで金融危機が底打ちしたかのような急激な上昇相場が続いている。7000円割れした日経平均は9000円を超えてきている。

 

 
     

実体経済が世界恐慌に入ろうとしていることを考えると、まさにきちがい相場である。しかし、いったんこうした上げ相場が始まると、先物取引で売っていた投資家が、慌てて買い戻す動きが始まるから、この時期にしては驚くほどの上げ相場が展開されるかもしれない。

もしかすると、その動きは5月から6月にかけても続き、現在8000ドルほどのダウ相場は9000ドルを超え10,000ドル近くまで戻し、日経平均も10,000円を上回るかもしれない。しかし、それもせいぜい6月一杯のこと、7月に入れば間違いなく下げに転じ、夏の終わりまでには虚構相場で上げた分、一気に下げて7000ドルを割り込み、底なしの沼に落ちていくことになるはずである。

夏場頃には、企業業績の落ち込みが一段とはっきりしてきて、アメリカの失業率もおそらく10%台に乗ってくるに違いない。さらに、GMやクライスラーの倒産やAIGや住宅公社の国有化がはっきりしてくればそれは、火に油となり、昨年の秋やこの春の下げ相場を上回る売り一色の相場が始まることになるのではないかと思われる。

個人投資家は、これからの上げ相場に、ゆめゆめ手を出さないことである。少しぐらいの儲けを喜んでいると、とんでもない大やけどを負うことになる。「やけど火に懲りず」とならないよう願いたいものである。

 

 

 

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