近づく経済破綻の背景 @


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シリア内戦・ロシア軍参戦本格化
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福島沖合でM7・4の地震発生
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深まるトルコとEUの亀裂
修羅場を迎えたシリア内戦
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近づく経済破綻の背景 @
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尋常でなくなって来た世界の気候
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中国・農民族の悲惨な実体
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シリア内戦終結への協議始まる
国連でイスラエルに対する非難決議採択
トランプ次期大統領のもたらす危険
読者へのメッセージ(2)

マネーワールドの実体

 

 
     
 

世界経済の崩壊が刻一刻と近づいて来ていることについては、これまでに様々な形でお伝えしてきたが、今回は近年の資本主義経済の歩みを振り返りながら、なにゆえ世界経済がかってない危機的状況に陥ろうとしているのかについて、記すことにする。 タイミング良く、先月のNHKスペッシャルで私の考えを裏付ける内容が放送されていたので、参考にさせて頂いた。 

経済について苦手の読者もおられることと思うので、3回に分けて、出来るだけ分かりやすく記すつもりであるが、プリントアウトして何度か読み直して頂ければと思っている。 しっかり理解して頂ければ、なにゆえ今世界経済が破滅に向かっているのかという点と同時に、英国のEU離脱や米国のトランプ大統領の登場という衝撃的な出来事も、そうした流れの中で発生した一つの現象であることが お分かりになられるはずである。

今から230年ほど前に有名な「富国論」を書いた人物がいる。 英国人のアダム・スミスだ。 彼は「人類が欲望のままに活動すれば、見えざる手が世界を繁栄に導く」 という有名な一文を残している。 我々が物質的欲望を求めて生きていけば、経済は繁栄し続けるというわけだ。 確かに、 世界経済は途中で大恐慌や一時の不況を経験しながらも、その後240年間にわたって成長を続けて来ている。

しかし、 どうやらここに来て、その富国論が決して正しい理論ではなかったことが、明らかになろうとしているようである。 その兆候が富国論の出発点となった英国やヨーロッパ諸国で、いま 始まり出している。  その一端がヨーロッパの経済成長の象徴的国家であった英国において発生している。

日本のマスコミはあまり伝えていないが、仕事も家もない16〜25才の 「ヤングホームレス」と呼ばれる若者が急増。 ウォール街を始めロンドンの町のあちらこちらに、道端で物乞いをし、寝袋にくるまって寝起きしている姿が見られ始めて おり、現地の人からの情報では、その数は10万人を超えようとしているようである。

我々が知っているホームレスは 借金やリストラによって発生した主に中高年層の人々を指している。 ところが「ヤングホームレス」というのは、学校を卒業した若者がはじめから職に就くことが出来ずに、そのままホームレスとなった人々な のである。  この「ヤングホームレス」は、英国全体が製造業や貿易など幅広い分野において成長が低迷してしまっ ている現状を、如実に示している。

 

 

 
 


富国論を説いたアダム・スミス 彼の理論の間違いが今明らかになろうとしている。

 
 
 

 
 


今イギリスではヤングホームレスが急増しており、イギリス経済の衰退の兆候 を示している。

 
 

こうした経済の行き詰まり感が広く英国社会全体に蔓延した結果、現状に対する不満と将来に対する不安が先のEU離脱劇を発生させたのだ。 これは、資本主義の根幹に関わる 大きな問題で、経済の実態を知る専門家たちは、英国と同様なことが今や世界全体で発生するのではないかと、懸念し始めているのである。

こうした景気低迷のきっかけとなったのが2008年のリーマンショックであった。 その後、世界各国の政府や中央銀行は、景気刺激策や金利の引き下げを行ったものの、完全に元の状況に戻ることなく、その後6〜7年の長きにわたって横ばい状態のまま、世界の主要国経済は0%成長に近い不況から脱することが出来ずにいるのだ。

EU諸国や日本、中国などで行われてきた中央銀行のカネのばらまきは、景気の活性化にまったく役立たず、株の売買や為替を動かす運用のプロ者たちだけが 、低金利のカネを使って利益を上げているのが現状である。 その一方で、一般庶民は日に日に厳しい状況に落ちいっている。 また、長期にわたる低金利政策、中でも欧州や日本における前代未聞のマイナス金利政策は銀行の経 営自体を危うくする事態を招いている。

米国のクリントン政権時に財務長官を務めたサマーズ・ハーバード大学教授は、こうした世界的な長期低迷は、「これまで人類が経済を産み出して以来、一度も経験したことのない事態である」と懸念しており、 「このままだと 、投資はなくなり若者の失業は増え続けて、社会全体で将来への悲観論が支配的となり、景気はさらに後退していくことになるだろう」と警鐘を発している。

またリーマンショック後に世界各国の財務相らと共に低金利政策を主導した元イングランド銀行総裁のマービン・キング氏は、「8年前、世界の首脳たちは今のような危機を誰も予想いていなかった」と語り、「今我々は恐ろしく不透明で、何が起きるか分からない世界に生きていることを忘れてはなりません」と先行きの脅威を伝えている。

つまり、このままでは私が以前から伝えて来ているように、世界は一時的な景気低迷だけではなく、前代未聞の経済恐慌へと進む ことは避けられそうにないのだ。  それもかってのような恐慌ではなく、貨幣制度そのものを見直すことになる、まさに我々が経験したことのない経済の崩壊現象が起きる可能性が大きいのだ。

次回は、経済の再建策がまったく機能しなくなった背景について掲載させて頂くことにする。

 
 

 
 


「いま人類史上経験したことのない事態が起きている」と語るサマーズ 元米財務長官

 

 

 




 

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