前途多難のシリア和平協議
 

 


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協議を妨害するISの爆弾テロ発生

 
 

 
 


和平協議は始まったものの、難問山積みで前途多難。

 
 

スイスのジュネーブでシリアの和平協議が始められたものの、アサド政権と自由シリア軍など反体制派との直接対話は行われず、デミストゥラ国連特使がアサド政権や幾つもの反政府勢力の代表と個別に対談し、それぞれの意見を個々に聞くというところから始められている。 この協議の様子を見ただけで、協議がいかに難しいものであるかが分かろうというものである。

和平協議の主要な議題となるアサド政権の維持について、両者の意見はまったく正反対で歩み寄る余地がなさそうである。 反政府勢力はアサド大統領の退陣を不可欠としているのに対し、アサド政権側は、残留以外に選択肢はないとし ているからである。 それ以外にも協議難航の要因は幾つもある。 その中でも一番の難問は、反政府勢力が一枚岩でないという点である。

数多い反政府勢力の考えはばらばらで、中には砲撃し合っている勢力もある。 そもそもIS(イスラム国)やアルカイダに近いような武装勢力が、欧米が支援している自由シリア軍と一体となることなど出来るわけがない。 また今回の和平会議に招請されていない勢力も幾つかあり、万一、話し合いが順調に進んだとしても、そうした勢力は独自の戦闘を続けることになるのは明らかだ。

このように和平協議の先行きが見通せない中、まるで協議の開催をせせら笑うかのように、シリアの首都ダマスカス郊外のシーア派の集会場の前で、IS(イスラム国)による連続爆破事件が発生。 死者は70人を超え、負傷者は100人に達し、ダマスカスでのISの攻撃としては過去最大規模となった。 和平協議でもこの爆破事件が取り上げられ、政府側と反政府側はお互いに攻撃はISによるものではなく、お前たちがISの名を語って仕組んだ事件だと言い合っている。 これではとても協議の妥結は望めそうもない。

 
 

 
 

 

 
 

 
 


シリアの首都近郊で、和平協議の破綻を狙ってISによる
爆弾テロで70人を超す死者と100人余の負傷者が発生。

 
 

それにしてもISのしぶとさには驚かされる。 米軍主導の有志連合だけでなく、ロシア軍が加わっての空爆が4ヶ月近くにも渡って行われているといのに、支配地域は縮小してはいるものの、断続的なテロ攻撃は一向に衰える様子はなく、むしろ規模は大きくさえなっている。 IS(イスラム国)の裏にイスラエルや米国、英国の一部勢力がついていることの証である。 戦闘で負傷したISの多くの兵士がイスラエルで治療を受けているという情報もまた、それを裏付けている。

こうした情勢下、ロシアとトルコとのいがみ合いが再び増し始めており、和解の見通しはまったく立たなくなっている。 一方、厳しい寒さが続く今もなお、シリア、イラクの戦闘から逃れようとする難民は後を絶たず、トルコからギリシャに渡ろうとするボートの転覆事故が多発し、今年に入ってからわずか1ヶ月余で、子供を含む200人を越す死者が出ている。 また難民受け入れ国の代表格であるドイツでは、難民の一部の暴徒化によって受け入れに対する反発が強くなり、メルケル首相の進退にも波及しそうな状況となっている。

こうしてみると、中東情勢や難民問題は一向に解決のめどがつかないまま、一歩間違ったら、中東も欧州も地獄と化す可能性が刻々と増して来ているのが分かる。 マイナス金利の導入で株が上がった、景気が良くなると浮かれている日本は、どうやら異次元国家となってしまったようだ。

 
 

 
 


寒さと荒波にもかかわらずギリシャに渡る難民は後を絶たず、
そのたび に20人、30人規模の死者が出る事故が発生し続けている。
 

 
 

 
 

 

 




 

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